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014月/21

4月のご挨拶

2020年度は、災害支援現場でも新型コロナウイルスを抜きには語れない一年になりました。コロナとの共存方法を考え、被災地でのボランティア活動と感染予防とのバランスを取るという難しい問題と向きあいました。

災害NGO結としては、当初の表明通り「2020年度は要請に応じた活動を基本」にしました。

7月に発生した豪雨に対しても、大分県日田市からの要請を元に現地へ。
災害VCの運営支援や現地のNPO法人リエラの活動拠点の運営を支援しました。
並行して、支援要請を受けた福岡県久留米市へ。災害VCの運営支援と現地住民に向けた自宅再建の講習会を実施しました。この講習会は他の社協さんからも要請があり、福岡県大牟田市と熊本県荒尾市でも実施しました。
熊本県人吉市からの要請があったのは、10月の後半。災害VCの運営体制のサポートとして状況の整理をしました。
災害VCでは対応が難しいニーズについても、他団体との連絡役を引き受け、結としても現場チームを作ってニーズ対応を進めました。
各地での活動の詳細は、また別途2020年度活動報告で

この一年の緊急支援活動では、時期に差はあっても、現地の要請に基づいて活動することができました。
現地の要請ベースで動けたことで、不要な混乱をうまずにすみました。
これも、九州を中心とした支援者のネットワークによるものだと感じています。今までの被災地でたくさんの方と協働した結果でもあると考えます。


そしてもちろん、(今回だけに限らず)現地で一緒に汗を流してくれる仲間、遠くや近くから支えてくれる支援者のみなさまのおかげでもあります。
強力で多様な応援に、感謝を申し上げます。

またこうした緊急支援に加えて、2019年度からのご縁が一つの事業につながっています。
長野市でのコロナ対策事業、かりぐらしスタートプロジェクトです。
長野県社協が実施し、コロナウイルスによる影響を受けた人を、長野市で受け入れています。

そしてこの事業への協力は、災害NGO結としては新しい一歩だと考えています。
というのも、被災地ではあるけれど、自然災害の緊急支援ではない事業です。
(もちろんコロナ=災害という考え方もありますが)

 

東日本大震災からの10年は、前原土武が被災地に居続けた10年でした。

右も左も分からないまま、一人の人間が走り続け、できるだけのことを重ねてきたつもりです。たくさんの仲間に恵まれ、少しずつ団体らしくもなってきました。

10年間被災地に関わり感じていたのは、「災害支援は後手だ」ということ。

以前からも発信しているように、災害が起きると被災前から存在した課題が肥大化します。
例えば、地方の被災地では復旧復興の担い手が不足します。これは、そもそも地域が高齢化や過疎化し現役世代が居ない状態であったことも関係しています。

集団生活になじみにくい人は、避難所にはいません。
高齢者や子どもや障がい者、いわゆるマイノリティーは、避難所以外の場所で避難していることも多い。

支援を必要とする人との連携が不十分だと、災害後の居場所が分からず、支援を届けられないということもあります。
こうしたマイノリティーや支援を必要とする人は、他人に迷惑をかけないようにと静かに困りごとを抱えています。
なんでもっと早くSOSを出さなかったの?と思うようなケースに出会うことも。

災害直後に起きる問題の多くは、災害前から原因があるものです。
災害でその課題が見えやすくなるだけで、緊急支援では根本的な解決はできないと感じています。

気候変動によって災害が増えているが、これは自然環境の問題。毎日の私たちの生活でできることは何か

高齢化、過疎化、核家族化で地域のつながりや助け合いが弱くなっている。何かあった時に助け合えるようなコミュニティを作るにはどうしたらいいのか。

山が崩れやすいのは、日本の森林環境が影響しているのでは。森の生態系や林業を知って、災害に強い山をつくるには。

子ども、障がい者、外国人、日常生活で支援が必要な人は、災害が起きたらどんな支援が必要になるのか。

こうした、社会にあるいろいろな問題に災害前から関わり、知っていることで、被害の拡大防止にもつながるのではと考えています。

今年からは、災害以外の社会課題にも積極的に関わり、学びながら発信していく予定です。
今までは災害というテーマからのアプローチでしたが、今後は災害を切り口にした関わりが増やせたらと思っています。

ちょっと活動内容が幅広くなったり、テイストが違う関わりも始まるかもしれませんが、
活動の根幹の、被災地のためにという想いは変わりません。

2021年度も、災害NGO結の活動にご理解とご協力をいただければ嬉しいです。