発災から2週間 台風19号の支援活動状況

台風19号が各地で被害をもたらしてから、2週間が経過しました。

佐賀の豪雨災害や台風15号の千葉県への被害もおさまらぬ状態での広域被災は、支援現場にも混乱をきたしています。

災害NGO結では、初動調査の結果、まずは千曲川流域の堤防決壊箇所にほど近い長野県北部での支援調整活動を始めました。

りんごの果樹畑と住家が広がるこの地域は、13日未明に氾濫した川の水に飲み込まれました。濁流は家を、車を、畑を押し流し、水が引いたのはそこから約3日後でした。

現在この地域で大きな課題とされているのが災害廃棄物の問題です。被害の大きさやその他様々な事情により、搬出のスピードに撤去・処理が追いつかない現状があります。しっかりと作業工程を組み立てなければ、これがボトルネックとなり、ボランティアの人手はあっても効率的な作業が行えず、住民の方々の生活再建の阻害や心身の疲労をもたらすなど様々な影響が出てきかねません。こうした問題は、今までの水害の被災地でも発生してきたことです。ノウハウや知見を生かし、地元行政や社協がなるべくより良い選択肢をとれるよう、同じ目線に立ってアドバイスなどを行わせていただいています。

今回、特に心強いのは、国・県・市・社協・NPOが顔の見える関係性の中で、課題を共有しながら計画を立てて解決のための作業にあたれることです。件の災害廃棄物の撤去にあたっては、どの規模感を誰が対応するか?互いにどのように連動するか?などを話しあい、「景色を変えることで、住民の方の面持ちを変える」ことをテーマに「ONE NAGANO」というキャンペーンを行いました。現地の動きに寄り添う形で、頼りになる技術系ボランティアグループにも応援に入っていただき、10/26-27の週末には単純計算で合計500t近くの災害廃棄物を撤去することができました。

また、会議の場だけでなく、ツールの共有も連携促進につながっています。IT DARTの協力により独自開発したマッピングシステムを用いることで、被害状況が一覧化され、互いに地図の中で進捗を追うことができるようになりました。

これらの対応をもってしてなお、撤去すべき災害廃棄物はまだ搬出し切れていないと見込んでいます。家財の搬出が終われば、この後は大量の泥を床下から運び出す作業が待っています。この泥をどこでどのように処理するのかなど、対応が急がれている状況です。

都内で行われたJVOADの報告会では、どこの地域も人手が足りず、近く冬に危機感を募らせているという報告が上がっていました。

今後は、長野に軸足を置きながらも、宮城県丸森町にもスタッフを1名派遣し、各地の連携団体と情報を共有しながら、より広い視点での支援調整も視野に入れて活動を続けてまいります。

 

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