Category Archives: 災害支援

1411月/22

10月レポート

台風15号

静岡市葵区

土砂崩れのあった地域が多いのが葵区です。SeedsOfHopeなどの支援団体と連携し、葵区の山間部から近い地域を中心に土砂撤去ニーズの活動をサポートしました。

山間部は現場調査に行くにも時間がかかり、状況把握に時間がかかりました。
崩れた場所までの入口が狭かったり、土砂搬出のルートを確保しづらい場所などもあり、ひのきしん隊など人力でのサポートも組み合わせながら現場対応を進めてくれました。

10月中頃からは、DRT系の重機支援チームも葵区入り。各地に点在する土砂崩れ現場の対応を続けてくれています。

スライドショーには JavaScript が必要です。

災害後、家屋や民家の敷地や民有地に流れ込んだ土砂などを行政が撤去する、宅地内土砂撤去の制度があります。
公的な制度による撤去と、NPOによる重機対応と、ボランティアセンターの人手での対応、誰が対応したほうが一番効率よいか?は現場によって違います。
土砂崩れや堤防の決壊現場など、土砂量が多い現場では重機などより大量の人で対応したほうが効率良いような場所もあります。

家屋がからむニーズや、生活エリアに近い用水路などの安全確保ニーズなど、優先順位を考えながら重機チームが対応しています。

宅地内土砂撤去

行政が地元の地元業者などに発注して実施される。どうしても調査や発注など準備が大変なこと、河川や道路啓開など公共的な場所を優先、などの理由から個人の敷地への対応が遅れることもあります。それでも、公的制度の性質を理解し、行政・業者・NPOなど関係する機関が役割分担できれば、復旧が早く進みます。

 

静岡市清水区

被害件数が一番多いのが清水区です。国道沿いに大型店が並ぶような街中も含めて、河川近くの住宅街がいくつも被害を受けました。入り組んだ場所も多く、ボランティアセンターの設置場所など、支援基盤をつくる場所を確保するのが第一関門だったそうです。

センターに寄せられたニーズには、技術支援が必要なケースも多く、そうしたニーズの整理・活動調整を引き受けました。

清水区・葵区共に、被災件数に対して災害ボランティアセンターに寄せられる困りごとが比較的少ないことが課題として挙げられます。

被災地域が点在して多いこと、一つひとつのエリアでは被害件数が多くない場所もある、7年前にも浸水被害を受けているような水害常習地域があり、よくも悪くも慣れていること、ボランティアセンターの存在を知らない・水害後何をした方がいいのかを知らない、などが考えられます。

支援が必要な人を見つけて、必要なだけのサポートをすることの難しさを感じる状況です。

ボランティアセンターに寄せられるニーズの上がり具合は落ち着きを見せていますが、完全にゼロにはなりません。春にかけて、ポロポロとニーズがあがり、細く長い現場サポートが必要になるのかなと見ています。

 

沖縄

被災地支援での関わりがある、大分の支援団体NPO法人リエラからお声掛けいただき、彼らが受け入れサポートをしているウクライナファミリーの沖縄ツアーに同行。
沖縄の拠点を宿泊場所として使ってもらいました。

何ができるか?と考えていた課題に関わるきっかけをいただきました。
慰安旅行で沖縄に来ていたため、こちらからの質問は控えましたが、それでも数日の間にいろいろなお話を聞けました。

ウクライナに関わること、沖縄でいろいろな人を受け入れること、それぞれ今後も継続していけたらと思っています。

2010月/22

台風15号@静岡レポート

台風15号の影響により各地で被害が発生。特に被害が集中している静岡県のNPOから要請があり緊急支援を開始しました。

被害の特徴

スライドショーには JavaScript が必要です。

点在

静岡県内の約半分にあたる15市町村に被害が出ています。各地で河川に沿った地域の浸水被害や、山間部や沢沿いで土砂崩れが多数発生、それが県内各地に点在しています。

災害発生の9月23日から時間がたつにつれて、あちこちの被害が明らかになってきています。しかし、10月15日現在も、被害の全容がつかめているとは言えません。

被害が点在、それだけで支援の組み立てが難しくなっています。

現地の課題

情報不足

台風15号の被害について、全国のニュースなどではほとんど放送されていないように感じています。災害に関わる報道も清水区の断水が中心になり、県内各地の家屋被害などにはあまりスポットがあたらなかったのでは。

報道のしかたが世間からの関心度を大きく左右する場合もあります。関心が集まると、ボランティアも義援金も集まります。

被害件数とニーズ数の大きな差

地域によっては、被災された方が自宅復旧に向けて何をしたらいいのかの情報が不足しているところがあります。何をしていいのかが分からなければ、ボランティアセンターへのニーズもあがってきません。

「床下の泥」についての心配の声はありますが、「壁」や「断熱材」について知らない方もまだたくさんおられます。

災害後1〜2ヶ月の支援団体がたくさん集まる時期にニーズを上げておかないと、対応にこまることもあります。

訪問調査や住民への家屋再建説明会、サロンで声を拾う場を設けるなど、いろいろな方法で情報を届けて、現地のニーズを拾い上げる必要があります。

在宅避難

早期に避難所が閉鎖され、被災した家屋で生活を続ける人が圧倒的に多数を占めています。一番被害件数が多い静岡市内でも避難所は現在閉鎖されてありません。

給湯器が壊れて長い間お風呂に入れなかった、家の片付けが忙しくて食事を作る気力がわかないなどの声が聞こえます。濡れた畳の上で生活を続けていた人がいたり、寝具が流されたので床の上で寝ている高齢者がいたりと、大変なケースがいくつも共有されています。

困っている人が全員避難所にいれば、把握も情報提供も簡単ですが、自宅に戻ってしまっているので見えにくくなっています。

丁寧な情報提供と状態の把握、個別の対応が求められています。

寒さ対策・生活環境改善

家屋復旧の過程では、浸水した部分の壁や床(とその中にある断熱材)を撤去します。壁や床がない状態では、外気の流入で室内温度が下がってしまいます。

関連死を減らしたり、二次災害を減らすためにも、壁や床に仮貼りするなど、応急対応が必要だと見ています。今から大工さんをお願いしても、来年になってしまうという話も聞こえてきました。

技術ニーズで壁や床をはがすと同時に、はがしたところへのサポートも必要そうです。

結の活動

 

静岡県ボランティア本部からの要請を受けて、県域の情報収集と支援団体との情報交換、静岡市清水区・葵区それぞれの技術ニーズ調整などに関わっています。

当初、葵区の災害ボランティア受け入れ体制が弱かったので、補強する形で活動しました。重機支援ができる団体などを呼び込みながら、NPOが活動できる体制づくりを進めました。

結としても、県外からの技術支援チームを受け入れして、技術ニーズに対応しています。

スライドショーには JavaScript が必要です。

特に発災から2週間を経過した清水区では、被害研修が多いにも関わらず、ニーズが予想以上に上がってこない状況もあり、課題が深刻と捉え、1週間ほど前から活動のウエイトを清水区に置き換え、運営支援、技術系ボランティアの調整、連携体制を整える活動に力を入れています。

 

 

 

 

1410月/22

9月レポート

新潟県の緊急支援を8月から続けて実施しました。

村上市の技術ニーズ調整

村上市災害ボランティアセンターに寄せられた技術ニーズをNPOで対応しました。現地調査、団体への対応振り分け、住民さんとの連絡やボラセンとの連携を結で担当しました。

災害ボランティアセンター開設当初は、技術支援があること、その必要性などの認知が低く、ニーズが上がりにくい状況にありましたが、支援団体が家屋対応をする様子を現地で見て、近隣からニーズが少しづつ上がってくるようになりました。

浸水被害があった地区の中でもS地区では、築年数の浅い家やハウスメーカーの家が多く、対応が難しい案件がいくつかありました。床下浸水でも、構造面から壁や床の撤去が必要になるケースもあり、金銭面の負担が大きくならないよう、活動を行ってもらいまいました。

愛知人やひのきしん隊、PBVなどが現場での対応を進めてくれたおかげで、9月後半には技術系ニーズ数が0に近づき、一般ニーズの件数も落ち着いて来たので、月末からは災害ボランティアセンターが週末型に移行されました。この先は、ニーズの上がり具合によって週末対応に切り替わっていきます。

重機ニーズ

9月に入ってから着手に至った地区もありました。

大きな通りから外れ、数件が巻き込まれる規模の土砂災害は、被害を見つけるのに苦労します。関川村で活動していた支援団体たちに村上市に移動してもらい、優先的な対応を依頼しました。

隣接して30分で往来できる立地にあるからこそ、こうした調整ができました。

小岩内地区

土砂災害によって大きな被害を受けて、避難指示が続いている地区がありました。被害を全く受けていない世帯も含めて、仮設住宅への集団避難が進められました。集落の上流にある砂防ダムの修復や、河川の工事が終わらないと、地域全体の避難指示解除は難しい見通しです。自治会単位でまとめて仮設住宅へ避難が進んだので、コミュニティ維持は出来ると考えられますが、地域とのつながりをどう保つかが今後の大きな課題となりそうです。

また、この地区は課題がある一方で、地域に関わりのある消防団など若手メンバーが活発に動いています。助成金申請をきっかけに、地域の中でチームを立ち上げる動きがあり、申請準備を手伝う中で、今後考えられるフェーズの移り変わりや、過去の被災地の事例などを伝えました。

この小岩内地区を中心に、必要な時に必要なサポートができるように、継続的に通う支援を続ける予定です。

研修

長野県社会福祉協議会からの依頼を受けて、災害ボランティアセンター運営者研修でお話をさせていただきました。家屋模型を使って、水害があった時に必要な家屋の知識や、現調のデモンストレーションなどを実施しました。
また、村上市でも災害ボランティアセンターにて、ボランティアさんへの研修を活動までの待ち時間に模型を使って行いました。

 

台風対応

9月の三連休に台風が次々と接近、各地で大雨による被害などをもたらしています。宮崎県などで被害がありますが、九州南部を中心にした範囲で対応できると判断しました。
続く台風15号では静岡県内各地で被害が発生しました。同県災害ボランティア本部からの要請を受けて現地での支援を始めています。詳細は別途台風15号緊急支援レポートとしてまとめます。

 

189月/22

8月レポート(新潟県豪雨)

8月3日の豪雨により、北陸〜東北地方の各地で被害が発生しました。
信頼できる支援団体と情報交換やメディア、ネットでの情報収集を開始、連携しているJVOADと協議し調査のため九州を出発しました。

スライドショーには JavaScript が必要です。

8月5日に石川県小松市、6日に新潟県関川村と村上市の現地をまわりながら被害状況を調査。
現地からの依頼を受けて、新潟県内での活動を開始しました。

 

被害

村上市では、市内複数箇所で土砂災害が発生。その規模もさまざまです。重機など技術系支援団体による活動が進んでいます。

一番甚大な被害を受けた地域は、集団避難の準備が進められていて、今後も地域コミュニティやまちづくりの面でいろいろな支援が必要になると見ています。坂町駅前地域も広域に浸水被害が発生。床上浸水も多く、特にハウスメーカー製の家への復旧サポートなどが必要になりました。床下浸水でも床下や壁の対応が必要な案件も多く、相談対応や技術対応を続けています。

関川村でも浸水被害を受けた高田地区と、土砂災害を受けた湯の川地区があり、同じようにそれぞれ技術系支援団体が活動しています。

 

 

結の活動−支援調整

車とバイクを使い分けながら、被害の大きかった村上市と関川村を一日に何度も往復。
支援団体の活動状況などを共有してもらいながら、面での支援体制を考えました。NPOの活動調整として、技術案件に対応するため、技術ニーズ調整班を設置。
結が窓口を担い、社協、NPOが活動をしやすい体制にしました。

社協との連携だけでなく、技術支援チームが効率よく活動を進められるように、行政の担当課などとの打ち合わせも重ねています。

災害VC開設からすぐは、地域からのニーズがあまり上がってきませんでした。
対策として、民生委員や社協職員が現地でローラー調査が実施されましたが、その前のオリエンテ−ションでは現地調査についてのレクチャーなども担当しました。

また、珈琲炊き出しやマッサージなどの支援調整も行い、作業だけではない支援を繋ぎ、地域のコミュニティが戻るきっかけ作りをお手伝いしています。

 

 

ボランティアの受け入れ

 

スライドショーには JavaScript が必要です。

熊本地震で出会った支援者とのつながりがあり、早い段階で宿泊拠点の確保ができました。
宿泊拠点があることで、OPENJAPANの重機隊や、信州ひとまる、旅人チーム、九州テクニカルネットワークやそこに関わる支援者が活動に参加してくれました。

スライドショーには JavaScript が必要です。

また、代表の親戚の小学4年生や、いつもの支援チーム代表(4歳)、拠点大家さんの娘ちゃんなど、子どもたちが来る宿泊拠点にもなりました。
小さいときから先入観なく被災地に通い、炊き出しのお手伝いや土砂だしなど、楽しみながら活動する姿が見られました。
大人たちがためらいなく被災地に来れるだけでなく、小さいときから困った人に声をかける体験は、それだけで未来の力になるとも考えています。
今後も「子どもと一緒に活動できる」体制を作っていきたいと思います。

 

連携団体

村上市社会福祉協議会・関川村社会福祉協議会・DRT- JAPAN・DEF-TOKYO・レスキューアシスト・愛知人・九州テクニカルネット(DRT- JAPAN Nagasaki/ボーダレスファイヤ熊本・DEF-SAGA)・ピースボート災害支援センター・OPEN JAPAN・ボンジャス・ゴリラ・東京消防チーム・ひのきしん災救隊・信州ひとまる

216月/22

福島沖地震レポート

概要



発生時刻:3月16日23時36分
震源:福島県沖
深さ:60km
マグニチュード:7.3(速報値)

この地震の特徴

1.県境で起きた地震

福島と宮城の県境で起きたことにより、県をまたいで広範囲に被害が発生。
被災者救済制度などの運用には、都道府県行政も大きく関わるため、同じような被害であっても行政対応によって差が生まれたりする。

2.広範囲で見えづらい被害

震度6強を観測した地域でも、一部損壊被害を受けた軒数の方が多い。家が傾くような全壊ではなく、屋根が一部ずれたりブロック塀が一部壊れたりする被害が広範囲で発生した。最大震度7に二度襲われた熊本地震のような家屋倒壊が多い地震被害とは違い、被害が見えにくい地震であった。

3.三度目の地震被害

2021年の2月にも福島県沖で震度6強の地震が発生。同じような地域が被害にあっている。さらに、2011年東日本大震災では津波と原発によって複合的に被害を受けた。「前の修理が終わったばかり…」「地震はもう3回目、生きていて良いことあるのだろうか」と住民が話すように、度重なる揺れによって経済面だけでなく精神面でも大きな負担が生じていると強く感じた。

そもそも、地震被害は水害被害と比べて、一般ボランティアが手作業でできる活動が少ない。水害からの復旧では、家財搬出や土砂撤去が多くなるのに対して、地震被害は、屋根上などの高所作業や傾いたブロック塀などの危険物撤去など、活動の性質が違うため。

誰でも安全に活動できる範囲が狭いために、地震のときの災害ボランティアセンター(以下災害VCとする)では、対応できないニーズが多くなる。
だからこそ、高所作業や重機を扱える技術系ボランティアとの連携が必要不可欠になる。

また、前述のように見えにくい被害に加えて、ウクライナ情勢などのニュースに注目が集まり、支援で最も重要な「関心」が集まりにくい災害でもあった。

 

災害NGO結の活動

南相馬市に入り、被害の広がりや被害規模、被害の特性などを調査。

南相馬市以外の福島・宮城の両県に支援に入ったNPOなどと情報共有をし、被災地域全体の支援のバランスを考え、個々のNPOと協議した。

また、南相馬市災害VCと技術NPOとの連携体制を整理。災害VCへの過度な負担を減らし、技術ニーズに迅速に対応できるような仕組み作りを進めた。

連携にあたっては、発災後に立ち上がった地元支援チーム「このゆびとまれ」の運営サポートを実施。南相馬市災害VCと連携し、このゆびとまれが技術系ニーズを集約、人員調整、報告などの対応ができるようサポートした。

このゆびとまれ・・・地元の団体であるパブリックトラスを中心に、オペレーション・ブレッシング・ジャパンシャンティ国際ボランティア会震災がつなぐ全国ネットワーク、等で成り立っている福島沖地震で発生した課題を解決するチーム

 

現地支援活動からみえたこと

現地にて、地震発生後から5月初旬までの活動件数を集約した。今回の地震対応の特徴が数字から見ても分かる。

各地で活動するNPOを通じて、各災害VCの活動件数や活動人数を調査し、データーを作成。亘理町や丸森町は、災害VCは開設せず、NPOのみで、家屋内の片付けなどのニーズにも対応しているため、これらもNPOの活動人数・件数として反映している。
また、一部活動内容が不明な物はその他に分類しているが、この中には技術系ニーズも含まれている。

桑折町や相馬市などの市町村でも災害VC、NPOそれぞれ活動しているが、今回はNPOの連携が強かった地域をピックアップした。

 

○活動件数

災害VCとNPOの各地域での活動件数を比較すると、地区ごとのバラつきはあるものの、総件数の違いは少ない。このデータから災害VCとほぼ同等のニーズ件数にNPOが対応していると言える。

今回の支援の特徴の一つに、高所作業車の導入が挙げられる。安全に高所での作業が進められるだけでなく、必要な物資などの上げ下ろしもスムーズに進む。一つの現場の活動人数を抑えることもできるため、高所作業車の導入によってかなり効率よく活動が進んだ側面がある。

 

○活動人数

活動人数は、活動件数とは違い、災害VCとNPOで大きな差が見られる。
山元町以外の全ての市町村で、NPOが災害VCの活動人数を大きく上回り、2倍以上の違いが出ている。市町村総数では、NPOの活動人数が全体の約74%を占めている。

災害VCが主に扱ったのは、倒れた家具の対応や室内の清掃などの家屋内のニーズで、それに対しNPOが扱ったのは、屋根のブルーシート張りなどの高所作業。
活動人数で大きな差が現れたのは、現場の安全管理なども含め、高所作業がより多くの人手が必要になるという理由がある。

被害件数の多い南相馬市、新地町、山元町は、県をまたぐものの、それぞれ片道1時間程度の距離にあり、各地に分散している支援団体が各被災地を往来できる環境にあった。

高所作業が天気に左右されやすいことや、各地でのニーズの進み具合、屋根に上がれる支援者のバランスなどを総合的に考え、支援団体間での連携を密にし、柔軟な人材交流を行いながら活動を進められる環境を整えられた。

これは、宮城県はOPENJAPAN、南相馬市は地元団体このゆびとまれ*が、NPOニーズの調整を行ったからでもある。
対応できる人材が限られている中でも、この件数に対応できたのは、広域での活動調整の成果だとも言える。

*このゆびとまれ:2022年の地震を受けて立ち上がった地元団体。立ち上がって間もなかったため、技術案件の調整を外部支援団体(SVA、日本財団、結)がサポートした。

 

現地の活動を通して−連携とその課題

地元の人達に話を聞くと「11年前(東日本大震災)よりも大きな揺れだった」との声もあり、影響の大きさが伺える。
しかし実際には、罹災証明の判定が一部損壊だという家の割合が圧倒的に多い。

見た目には屋根の瓦一部がズレただけでも、家屋への影響は見た目より大きい場合がある。地震直後は大きな被害ではないが、時間が経つにつれて、雨漏りにより家屋構造が傷むなど、見えにくいところで被害が拡大する可能性が高い。

雨漏りがあれば、一刻も早く屋根の修理をする必要があるが、被害が大きかった地域の南相馬市鹿島地区のある瓦屋さんによると、修理は約400件待ち。
昨今はハウスメーカーなどの出現で瓦屋根が減少しており、瓦屋根を扱える業者も少なくなっている。こうした背景からも、復旧までにかなりの時間がかかると予想できる。

そこで代表的な応急手当である、屋根のブルーシート張りが求められる。
しかし、屋根上の作業は危険性が高く、技術や知識を持たない人の対応は特に危険。実際に、過去の台風被害では、住民が自ら屋根に登り、転落事故を起こし救急搬送されたという事例もある。

ボランティアの安全確保を第一に考えると、社会福祉協議会が設置する災害VCではこうした高所作業などには対応できず、一般ニーズからは区別していた場合がほとんどだった。

地域が高齢化して、自分で屋根の対応ができない世帯増加、地域の瓦屋根業者減少、度重なる地震発生など、地震後の自力対応が難しくなる要因が増えている。

被災された方が災害直後に頼れるのは、技術的な対応ができるNPO(技術系ボランティア)になってしまっている。

 

 

より被災地のニーズに寄り添い、早期復旧を実現するためには、災害復旧に関わる機関の連携が欠かせない。

今回、図に挙げた市町村は、災害VCや行政とNPOとの連携がスムーズにできた地域でもある。2021年の地震からの関係性、多機関連携に動く役割の存在などが要因として考えられる。

今後も被災地の課題を解決するには技術NPOの活動が欠かせないはずだが、その活動を実現するためには多機関連携が必要である。行政や社協、NPOそれぞれで、連携を担う窓口の動きが大きなポイントになると考える。

そして連携という面では、NPOへのサポートも必要である。
前述のデータでも、全体の半分にあたるニーズにNPOが対応していることが分かるが、その運営はボランタリーなものに支えられている。

言い換えれば、災害VCの運営資金の一部は、災害救助法に沿って国費でまかなえるのに対して、被災地支援の半分(かそれ以上)は、各団体に集まった寄付などによって支えられている。
(もちろん色々な助成団体から被災地対応を応援する助成プログラムが多数活用されているが、そこの原資も基本的には寄付金などである)

さらに、災害VCの活動でないため(=公的な活動ではないため)、災害ボランティアへの高速道路使用減免制度もNPOメンバーは活用できない場合がある。今回の地震対応でも、各地から技術を持ったボランティアが県外から自費で駆けつけている。

また、今回のデータでは期間中に活動にあたったボランティアの7割以上がNPOであると示されたが、その人手は十分とは言えない。

今回のような屋根の高所作業に対応できる団体は、全国でも一握りである。アライアンスとして多数の団体が連携したのは、毎日の活動人数を十分に確保する目的もある。

また、2019年の台風被害で被災した屋根のブルーシートの張替えの一部を、2022年現在も継続しているところがあるように、復旧には数年単位の時間がかかる場合も多い。そのため、外部のNPOだけでは対応が難しい。

こうした点から、全国での技術系NPOの育成が急務である。災害が起こる前に各地で対応できる人や団体を増やし、被災した地域で人材を発掘し、OJTなどを通して対応できる人材に育成する、などの取り組みが必要とされている。

 

福島沖地震の被災地の対応としてデータをまとめたが、現地での対応が完了したわけではない。
本格的な屋根修理に至るまでに時間がかかるため、一度張ったシートも劣化して再度雨漏りがはじまるケースもある。何度も張替えが必要になるケースが多く、継続的に支援が必要である。
こうした点から、地震被害は、本当に見えにくく復旧に時間がかかるものである。

現在もNPOなどによる対応が続いているし、支援者拡大のための屋根上活動のノウハウを提供する講習会も開催されている。

なにより、まだ家の復旧が終わらず、不安を抱えている住民さんがいる。

こうした点がもっと世間に知られ、必要な支援が届きやすくなるように、いろいろな制度や仕組みが改善されることを切に願う。

*福島沖地震緊急支援は日本財団の助成を受けて活動しています*

083月/22

2月レポート

佐賀


大町に開設予定の、大規模な研修施設の中身づくりを手伝っています。コロナ禍もあって、備えるための実技研修や支援者のスキルアップ研修が大きなムーブメントになっている気もします。
そこに併設される、日本レスキュー協会の新拠点オープンのサポートもしています。
直接の被災地支援ではありませんが、結が備品を作る過程で、地域の方を巻き込みながら、支援者層の拡大を狙っています。
春に向けてこの動きが加速する見込みです。

スライドショーには JavaScript が必要です。

 

長野


11月に終了したかりぐらしスタートプロジェクトの、最後の利用者が引っ越し完了しました。当初から気がかりなケースでした。引っ越しで次の生活が始まるのは喜ばしいですが、逆に接点が薄くなってしまうので、今後の成り行きを見守りづらくなるのが心配です。
コロナ禍で住まいや仕事を失った人の受け皿として始めた事業でしたが、福祉的な課題をたくさん見ることができました。普遍的な社会課題だと感じたので、今回の学びはいろいろな所で活かしたり、活動につなげていきたいと思っています。
当初考えていたより大変だった事業を、最後まで支えてくれた協力者の方々に感謝です。

スライドショーには JavaScript が必要です。

沖縄


代表トムのルーツである沖縄に、いつか戻るぞとは考えていて、その第一歩として、空き家になっていた祖母宅に住所変更をしました。
2021年にも実施した沖縄研修を今年も開催する予定です。今年も沖縄戦のこと、海のこと、環境のことを勉強する機会にできればと思っています。こうしたきっかけから、沖縄でいろいろな分野の活動をしている人たちとつながっていけるのが嬉しい限りです。

スライドショーには JavaScript が必要です。

伝える活動・訪問

・栃木県社協:トークセッション
災害プラットフォームおきなわ:FM那覇出演

012月/22

1月レポート

佐賀

 8月の水害から5か月が経った現地では、外部の支援者が緊急的に動くフェーズから、地元団体を中心に対応するフェーズに変わっています。
しかし、地元支援者だけでは難しいケースもあります。この時期は、連携して対応することが重要です。

また、大町町に佐賀拠点建設中の「日本レスキュー協会」からの依頼で犬舎のスノコを作って欲しいと連絡をいただき、連携している仲間や佐賀県内のボランティアメンバーと共に作成。復旧作業から再生作業にフェーズが変わってきている面もあります。

8月の水害対応は少し落ち着いており、外部支援者の私たちの活動は復旧活動から「再生」「備え」を整える活動に切り替わってきています。
3年に2度の水害を経験した大町、武雄。近隣の久留米市では4年で5回も被害を受けていて、復旧作業や助け合いがこれまで以上に求められています。
地元の行政、社協、NPOなど主体的にかかわる方、外部から様々な支援で関わってもらえる方々に声かけながら、少しずつイメージから形にする為の準備をしています。

連携団体
もやいボランティアセンター
日本レスキュー協会
DRT-JAPAN Nagasaki
DEF-TOKYO
コミサポひろしま 

長野

これまで2回の冬とはうってかわって、大雪シーズンな長野です。
コロナ対策をしながら新年の行事が各地で実施されて、地域の方が顔をあわせる機会が作られていました。

とくにどんど焼きは、地域の方がこぞって出てきていて、この地区こんなに人がいたの?と思うほど。
コロナで奪われるばかりの集まる場ですが、こうした機会が地域の再生に必要だなと改めて感じました。
陽性者の数が増えている時期ですが、どうやってこうした地域の機能を維持するのか、は今後も考えなくてはいけないですね。

オンラインの交流会もいろいろなところで開催されています。
2019年の長野が事例を紹介する側だったり、他の被災地の事例を学んだり。
オンラインだからこそ、気軽にどんな地域ともつなぐことができます。
暗中模索の復旧・復興活動の中で、似たような経験をした人たちと体験を共有できるって、とても心強いのではと感じました。

伝える活動

今月も沢山の方にお声かけていただき、被災地で学んだことや感じていることを伝える機会がありました。
災害を経験していない方が備えたり連携したり、なにかの行動につながるには、どうやって伝えるのか?どう伝えたらきっかけになれるのか?を考えています。
毎回聞いている対象者の立場や経験なども違うし、オンライン講演やテレビ出演などは、聞き手の顔が見えない中で話をするので、とても伝えるのが難しい環境でした。

ちなみに、1月23日に放送された明日をまもるナビはこちらから 

事務局からはまだまだ日本語がおかしいと注意されることも多いですが、一つひとつ進歩して、聞いている方に届けられるようにがんばっていきます。

講演先
奈良県社会福祉協議会
ようこそ小城
NHK
長野復興ちゃんねる
伊那市弥生高校
宇和島NPOセンター

101月/22

12月レポート

長野県

12月から復興住宅への入居が始まりましたが、それに合わせての倉庫掃除のニーズなどもありました。仮設住宅から復興住宅へと、目に見える形でのある種の復興は進んでいます。

しかし、生活の基盤となるすまいが定期的に変化し、こうした変化に伴う負担が大きい場合もあります。
また、復興住宅に入居するのは件数でみるとマイナーです。自宅を修繕したり、建て直したりなどしている方が多い。そして、まだ工事中のお家もあるのです。

復興住宅に入居した場合でも過去には、その後の家賃支払が難しく(入居当初は補助が出ますが一定期間まで)、復興住宅から次の住まいを考えるケースもあります。
復興住宅が建てば復興した、という一つの考え方もありますが、まだまだ地域の課題は続きます。

被災から3年目を迎えた被災地の大きな課題は、コミュニティのことです。

災害によって大きく人口が変わりました。もともとの高齢化に、土地にこだわらない世代が出ていってしまった面も大きく、今後のコミュニティの担い手不足が加速しました。
これから先安心して住めるようにと、堤防かさ上げや防災ステーションなどハード面の検討がなされていますが、それに比べると、安心して住み続けられるコミュニティなど、ソフト面の検討はまだまだ進んでいません。

一人ひとり個人の意見が違う以上、丁寧な取り組みが求められます。もともとの人間関係や被災によって変わった/変わらなかった価値観、それぞれの立場など、まとまるようにまとめるのは至難の業ではと思うこともあります。
地域に根ざした丁寧な活動と、時間、地元の方の主体的な関わりが必要です。

やりすぎない、を強く念頭に置きながら、冬の間に少しでも地域が前進していくようにサポートを続けていきたいと考えています。

佐賀県

家屋講習用の模型制作

家屋被害に関しての講習会に向けた模型を作成しました。現地の緊急支援活動に並んで大切な伝える活動の一環です。
伝える活動として、災害後に被災した方や支援者、平常時からもさまざまな人に、被災地のノウハウを伝えています。


今回作成した模型を使うことで、より被災家屋の状況が伝わるかなと考えています。講習の内容についても、実際の課題が伝わりやすいようにいろいろな人と相談しながら構想中です。

連携団体と意見を出し合い、今回の模型からの改良点についても話しました。団体ごとに細かい注目ポイントやこだわりがあり、そうした差異を理解しあったり、ある程度の統一見解を作るなど、団体を超えて協議する必要性についても考えるきっかけとなりました。

今後の伝える活動への起爆剤になればと思います。

連携:open japan

簡易家具制作ワークショップ

 床上浸水世帯へ向けた、簡易棚づくりワークショップをサポートしました。

いろいろな支援物資をもらうことも多いけれど、盲点なのが、そうした新たな家財を置く場所がない収納力問題。被害を受け家財の大部分を廃棄した方も多く、災害から4か月が経った今、生活の再建に向けたこの活動の必要性を感じました。

ワークショップでは、支援者が全てを提供するのではなく、住民さんが自分で作ることを大切にしています。技術的なサポートをしつつ、災害時だけでなく平常時から自助の力が持てるようつながればとの思いがあります。

また、こうした活動を佐賀県内で継続できるように、県内在住のボランティアの方を巻き込み、少しでもノウハウの伝達ができるよう努めました。

連携:おもやいボランティアセンター、大町町地域おこし協力隊、PublicGate、open japan

地域の公民館倉庫設置補助

 ピースボート災害支援センターが被災した地域の公民館を支援する事業がありました。ある公民館では、その事業をつかって新たに倉庫を設置することになりましたが、今後を考えてかさ上げを希望していました。そこで、現地の技術チームを調整。

人手がいる作業もあったので、地域住民やIVUSA長崎の学生と一緒に活動し、無事設置完了しました。地域の人との交流や経験したことのない活動が、学生たちのこれからの糧になればうれしく思います。そして、このような機会で県域での活動などつながりのきっかけなればと思います。そうすることで、地域にとっても、学生にとっても前向きな意味をもつこととなれば嬉しいです。

連携:IVUSA、PBV

12月の伝える活動

三重県社会福祉協議会:多種多様な方との連携をテーマに
滋賀県防災カフェ:被災地からの最新レポート
長野県北アルプス振興局:台風19号を事例報告「ONE Nagano」
群馬県防災啓発動画出演:近日公開予定
災害プラットフォームおきなわ:なは防災キャンプ’21 秋 防災シンポジウム 〜地域防災『公助×共助』ベストの方程式を考える

これまでの被災地で学んだ事、感じた事を、事前に主催の方と打ち合わせを行いながら、意向に合わせて話す内容を考えています。これから現地の様子を少しでもかみ砕き、災害直後も大切ですがその後訪れる再建、復興の厳しさなども伝えていけたらと思っています。

1312月/21

社会貢献支援財団より、表彰していただきました

11月29日に、社会貢献支援財団さんより、社会貢献者として表彰いただきました。
東京での表彰式に出席し、賞状をいただきました。
他にも全部で40団体/個人の方が表彰されていて、どこも興味深い活動をされていました。

詳細はこちらから

結の活動自体を評価していただいたのはもちろん、「災害支援」という分野が表彰されたのは、嬉しいことです。

今や「ボランティア」は被災地の復旧に欠かせない存在です。
しかし、そんな必要不可欠な存在を無償で使い続ける時代は、そろそろ終わりにしたい。でも、現場ではまだまだ本当にいろんな意味で身を削りながら活動を続けている人たちがたくさんいます。
彼ら一人ひとりが、ちゃんと胸を張って、無理をしないで、被災地で活動できるような道を作りたいと思っています。
つまり、職業化すること。
「ボランティア」が必要なくなるように、社会全体の仕組み作りを進める必要があります。

今回、(一部文言の修正をお願いしたものの)災害支援のプロフェショナルとして表彰いただきました。大変身に余るものですが、こうして一つひとつ道を作っていくことも、結の役目かなとも思っています。

そしてなにより、こうした場所に導いてくださったのは、今までにいろいろな形で結をご支援くださったみなさまです。
この場をかりて、深く御礼申し上げます。
ありがとうございます。
受賞のことを、自分のことのように喜んでくださる方ばかりですが、本当にたくさんのサポーターのみなさんにくださった賞だとも思っています。

これからも、結や結が関わる先のことを、一緒に見守ってくださると嬉しいです。

0912月/21

11月レポート

佐賀

拠点整備支援

大町町にて、地域の交流拠点にこあがりを作りました。


大町町交流拠点フリースペース Peri.は、今年8月、防災拠点やこども支援拠点を含む地域の交流スペースとしてオープンする直前に、豪雨災害により浸水被害を受け、通常オープンという形では無く、緊急支援拠点として一時利用され、支援物資の配布など現在に至るまで災害対応の拠点として活躍しています。

これから徐々に、緊急支援から本来の機能に移行するにあたり、浸水により廃棄した畳があったスペースに、こどもたちが遊ぶ場所であったり、地域の人がほっと一息つける場所になるよう、床下収納と掘りごたつを備えたこあがりを作りました。

 災害だけでなく様々な社会課題は、起こってしまった事への応急処置ではなく普段の地域間の繋がりを含めた暮らしにあると感じており、外部支援者としてはその小さなきっかけとしてこあがりを作らせて頂きましたが、その後の活用が今後の地域の繋がりになることを願っています。

また、一部を除き材料の大半は、活動をする中で出会う、補助金制度の都合であったり、建材として使った余りなどで、本来まだまだ使えるが捨てられてしまう木材などを使用しました。新材を買うよりも手間がかかることも多いですが、資源を大切にするというメッセージとしても伝えていきます。

伝える活動(佐賀)

大町町と武雄市において、大分大学の大学生からの要請のもと、今回の災害の現状をお伝えすべく、受け入れを行いました。現状の周知と九州圏内からできることの模索のため今回の訪問し、大分県内でできることをしたいとのことで、現段階で写真や今回の訪問にて知ったことやなどの展示などを行う予定です。

大町ではOPENJAPAN、武雄市では一般社団法人おもやいのメンバーの協力のもと、支援拠点や被災地域を周り、発災当時の状況や今日の現状、そして二年前の災害との違いから、これからの防災や支援の在り方まで、様々お伝えすることができたかと思います。

伝える活動においては、正解がなく、様々な角度により見え方や意見が違ったりと、偏らないように注意したいと考えています。また、伝えた後のフィードバックによって新たな見え方に気づかされたりと毎回こちらも勉強させていただき、これからの支援に役立てていきたいと考えています。

住宅支援・農地支援

住宅支援に関しては、大町町において引き続き浸水被害を受けた住宅の壁はがしや防寒対策などを行いました。
農地支援に関しては、嬉野市において農地、農道を中心に倒木の処理や石垣の補修などを行いました。

 11月を振り返る中で両者に共通した点は発災から3か月ほどが経ち、緊急を要するニーズは徐々に減ってきましたが、様々な事情により手を付けられていなかったケースや、追加でお願いしたいというニーズがちらほらと。外部支援者全員が常駐ではなくとも、近隣、できる事なら地元の方々と共に対応できる支援体制を、そして徐々に地元支援者に移譲していければと考えています。

毎度考える事にはなりますが、支援の偏りができるだけ出ないことや、支援の行き過ぎにより本来住民さん自身や地域でできることを、地域の力や、一人ひとりの暮らす力を奪ってしまわないよいうな、距離感を大切に活動していきます。

長野

りんごの収穫シーズンを迎えた長野市。どこの畑でも農家さんが忙しくされていました。
今月も、長沼・豊野地区への訪問をしながら、困りごとサポートや見守りを続けています。

長沼ワークライフ組合

11月の活動をもって、長沼ワークライフ組合の草刈り活動シーズンオフとなりました。6月から始まった活動ですが、たくさんのボランティアさんの力を借りて、無事に終了です。事故なく終われたのはなによりです。しかし、課題もたくさんあります。

水害によって増えた空き地や、地域を離れた人の土地の草刈りを、と始まった活動ですが、来年以降の見通しや計画づくりが必要です。例えば長期的に活動できるように、関わる人にボランティアでなく謝金が払えるような体制や仕組みづくりなど、整える部分はたくさんあります。

地域をどうやって維持していくのか、という大きな課題に紐付いた問題なので、ワークライフ組合だけでの解決は難しいのですが、今後の継続的な問題です。今後どうやっていくのか、また冬の間に打ち合わせを重ねる必要がありそうです。

ふらっと農園

今月は大豆の収穫でした。収穫は大人たちでやって、脱穀体験という形で豆を植えてくれた保育園生に関わってもらいました。
ほとんど無農薬のほったらかし大豆、今年は100キロ超えの収穫ができました。たくさんとれたので、この大豆で味噌作りワークショップとか、いろいろ活用したいなぁと思っています。

豊野町

ぬくぬく亭さんと豊野住民自治協議会さんにお声掛けいただき、地域で育てている野菜の収穫祭に参加しました。浸水した土地を活用し、地域の方で世話した復興野菜。去年も収穫した野菜を地域の方に配るなどしています。
今年の収穫した野菜の一部を預かり、佐賀の被災地に届ける予定です。

水害後に住民自治協議会(自治会のような行政組織)が中心になって、地域の方で育てている畑。近所のおじちゃんおばちゃんが精力的に動いていて、生き生きとしたパワーを感じました。

人吉

復旧活動

佐賀のニーズが少し落ち着いてきたので、同じ九州内の人吉にも数日間行ってきました。
7月以降なかなか関われていませんでしたが、毎週開催の連携会議にオンラインで参加したりしていました。

人吉では地元社協が主となって、支援に関わるNPO(め組JAPANや友救の会など)が継続して活動しています。それを、会議のオンライン開催やグループチャットなど見える形で共有してくれているので、遠くからでも状況が把握できるのでありがたい。ニーズの進捗状況が分かるので、こうして離れていても、パッと活動に参加できます。

今回はめ組JAPANにニーズの調整をしてもらいました。ブラッシング案件、床貼り、災害廃棄物回収などの案件に対応しました。
全体のニーズ数はだいぶ少なくなりましたが、まだ、復旧にまつわるニーズがある状態の人吉です。

大柿地区のコミュニティ支援

人吉市で最も被害が大きかった集落の一つでもある大柿地区。
その被害の大きさや地形的なリスクなどから、今後は地区の一部を遊水地にするという国の計画も出ている地区です。
こうした背景もあって、まだ自宅を再建するかどうかの決断ができていない住民も存在します。

結では、そんな大柿地区の公民館の応急復旧を手伝ったり、修復のための資材を提供したりをしていました。夏頃に公民館の修繕が完了し、お披露目会やサロンなどが再開しはじめました。

こうした動きと並行して、おれんじぴーす(九州看護福祉大学の有志チーム)が、公民館掃除や畑活動などで地区の方との交流を続けていました。今回はそのメンバーが感謝祭を企画したので、少し参加してきました。

今回は、大柿の動きやおれんじぴーすの活動を見守る他に、もう一つ狙いがありました。
同じく九州の西九州大学のチーム、OKABASEをつなぐことでした。2019年の佐賀豪雨から継続的に佐賀の支援に関わっているOKABASEから、おれんじぴーすが足湯を教わる、という形で交流を企画することができました。
大学は違えど、同じ九州内で被災地の課題解決に向けて動いている大学生たちがつながることで、今後の被災地への大きな力になると考えています。

 

伝える活動

講演や研修などは、6月~10月の水害が多い時期はできるだけ避けて、お受けしています。
逆に11月〜5月ごろは、伝える活動シーズンです。


コロナ禍でオンライン開催なども取り入れながら、11月も各地の講演や研修会などに参加しました。昨年からお声かけいただいていた奈良県防災士会さんや、TOYOTAさんから依頼を受けて、被災地の様子や防災のことなどお伝えしました。