Category Archives: 活動報告

189月/22

8月レポート(新潟県豪雨)

8月3日の豪雨により、北陸〜東北地方の各地で被害が発生しました。
信頼できる支援団体と情報交換やメディア、ネットでの情報収集を開始、連携しているJVOADと協議し調査のため九州を出発しました。

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8月5日に石川県小松市、6日に新潟県関川村と村上市の現地をまわりながら被害状況を調査。
現地からの依頼を受けて、新潟県内での活動を開始しました。

 

被害

村上市では、市内複数箇所で土砂災害が発生。その規模もさまざまです。重機など技術系支援団体による活動が進んでいます。

一番甚大な被害を受けた地域は、集団避難の準備が進められていて、今後も地域コミュニティやまちづくりの面でいろいろな支援が必要になると見ています。坂町駅前地域も広域に浸水被害が発生。床上浸水も多く、特にハウスメーカー製の家への復旧サポートなどが必要になりました。床下浸水でも床下や壁の対応が必要な案件も多く、相談対応や技術対応を続けています。

関川村でも浸水被害を受けた高田地区と、土砂災害を受けた湯の川地区があり、同じようにそれぞれ技術系支援団体が活動しています。

 

 

結の活動−支援調整

車とバイクを使い分けながら、被害の大きかった村上市と関川村を一日に何度も往復。
支援団体の活動状況などを共有してもらいながら、面での支援体制を考えました。NPOの活動調整として、技術案件に対応するため、技術ニーズ調整班を設置。
結が窓口を担い、社協、NPOが活動をしやすい体制にしました。

社協との連携だけでなく、技術支援チームが効率よく活動を進められるように、行政の担当課などとの打ち合わせも重ねています。

災害VC開設からすぐは、地域からのニーズがあまり上がってきませんでした。
対策として、民生委員や社協職員が現地でローラー調査が実施されましたが、その前のオリエンテ−ションでは現地調査についてのレクチャーなども担当しました。

また、珈琲炊き出しやマッサージなどの支援調整も行い、作業だけではない支援を繋ぎ、地域のコミュニティが戻るきっかけ作りをお手伝いしています。

 

 

ボランティアの受け入れ

 

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熊本地震で出会った支援者とのつながりがあり、早い段階で宿泊拠点の確保ができました。
宿泊拠点があることで、OPENJAPANの重機隊や、信州ひとまる、旅人チーム、九州テクニカルネットワークやそこに関わる支援者が活動に参加してくれました。

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また、代表の親戚の小学4年生や、いつもの支援チーム代表(4歳)、拠点大家さんの娘ちゃんなど、子どもたちが来る宿泊拠点にもなりました。
小さいときから先入観なく被災地に通い、炊き出しのお手伝いや土砂だしなど、楽しみながら活動する姿が見られました。
大人たちがためらいなく被災地に来れるだけでなく、小さいときから困った人に声をかける体験は、それだけで未来の力になるとも考えています。
今後も「子どもと一緒に活動できる」体制を作っていきたいと思います。

 

連携団体

村上市社会福祉協議会・関川村社会福祉協議会・DRT- JAPAN・DEF-TOKYO・レスキューアシスト・愛知人・九州テクニカルネット(DRT- JAPAN Nagasaki/ボーダレスファイヤ熊本・DEF-SAGA)・ピースボート災害支援センター・OPEN JAPAN・ボンジャス・ゴリラ・東京消防チーム・ひのきしん災救隊・信州ひとまる

216月/22

福島沖地震レポート

概要



発生時刻:3月16日23時36分
震源:福島県沖
深さ:60km
マグニチュード:7.3(速報値)

この地震の特徴

1.県境で起きた地震

福島と宮城の県境で起きたことにより、県をまたいで広範囲に被害が発生。
被災者救済制度などの運用には、都道府県行政も大きく関わるため、同じような被害であっても行政対応によって差が生まれたりする。

2.広範囲で見えづらい被害

震度6強を観測した地域でも、一部損壊被害を受けた軒数の方が多い。家が傾くような全壊ではなく、屋根が一部ずれたりブロック塀が一部壊れたりする被害が広範囲で発生した。最大震度7に二度襲われた熊本地震のような家屋倒壊が多い地震被害とは違い、被害が見えにくい地震であった。

3.三度目の地震被害

2021年の2月にも福島県沖で震度6強の地震が発生。同じような地域が被害にあっている。さらに、2011年東日本大震災では津波と原発によって複合的に被害を受けた。「前の修理が終わったばかり…」「地震はもう3回目、生きていて良いことあるのだろうか」と住民が話すように、度重なる揺れによって経済面だけでなく精神面でも大きな負担が生じていると強く感じた。

そもそも、地震被害は水害被害と比べて、一般ボランティアが手作業でできる活動が少ない。水害からの復旧では、家財搬出や土砂撤去が多くなるのに対して、地震被害は、屋根上などの高所作業や傾いたブロック塀などの危険物撤去など、活動の性質が違うため。

誰でも安全に活動できる範囲が狭いために、地震のときの災害ボランティアセンター(以下災害VCとする)では、対応できないニーズが多くなる。
だからこそ、高所作業や重機を扱える技術系ボランティアとの連携が必要不可欠になる。

また、前述のように見えにくい被害に加えて、ウクライナ情勢などのニュースに注目が集まり、支援で最も重要な「関心」が集まりにくい災害でもあった。

 

災害NGO結の活動

南相馬市に入り、被害の広がりや被害規模、被害の特性などを調査。

南相馬市以外の福島・宮城の両県に支援に入ったNPOなどと情報共有をし、被災地域全体の支援のバランスを考え、個々のNPOと協議した。

また、南相馬市災害VCと技術NPOとの連携体制を整理。災害VCへの過度な負担を減らし、技術ニーズに迅速に対応できるような仕組み作りを進めた。

連携にあたっては、発災後に立ち上がった地元支援チーム「このゆびとまれ」の運営サポートを実施。南相馬市災害VCと連携し、このゆびとまれが技術系ニーズを集約、人員調整、報告などの対応ができるようサポートした。

このゆびとまれ・・・地元の団体であるパブリックトラスを中心に、オペレーション・ブレッシング・ジャパンシャンティ国際ボランティア会震災がつなぐ全国ネットワーク、等で成り立っている福島沖地震で発生した課題を解決するチーム

 

現地支援活動からみえたこと

現地にて、地震発生後から5月初旬までの活動件数を集約した。今回の地震対応の特徴が数字から見ても分かる。

各地で活動するNPOを通じて、各災害VCの活動件数や活動人数を調査し、データーを作成。亘理町や丸森町は、災害VCは開設せず、NPOのみで、家屋内の片付けなどのニーズにも対応しているため、これらもNPOの活動人数・件数として反映している。
また、一部活動内容が不明な物はその他に分類しているが、この中には技術系ニーズも含まれている。

桑折町や相馬市などの市町村でも災害VC、NPOそれぞれ活動しているが、今回はNPOの連携が強かった地域をピックアップした。

 

○活動件数

災害VCとNPOの各地域での活動件数を比較すると、地区ごとのバラつきはあるものの、総件数の違いは少ない。このデータから災害VCとほぼ同等のニーズ件数にNPOが対応していると言える。

今回の支援の特徴の一つに、高所作業車の導入が挙げられる。安全に高所での作業が進められるだけでなく、必要な物資などの上げ下ろしもスムーズに進む。一つの現場の活動人数を抑えることもできるため、高所作業車の導入によってかなり効率よく活動が進んだ側面がある。

 

○活動人数

活動人数は、活動件数とは違い、災害VCとNPOで大きな差が見られる。
山元町以外の全ての市町村で、NPOが災害VCの活動人数を大きく上回り、2倍以上の違いが出ている。市町村総数では、NPOの活動人数が全体の約74%を占めている。

災害VCが主に扱ったのは、倒れた家具の対応や室内の清掃などの家屋内のニーズで、それに対しNPOが扱ったのは、屋根のブルーシート張りなどの高所作業。
活動人数で大きな差が現れたのは、現場の安全管理なども含め、高所作業がより多くの人手が必要になるという理由がある。

被害件数の多い南相馬市、新地町、山元町は、県をまたぐものの、それぞれ片道1時間程度の距離にあり、各地に分散している支援団体が各被災地を往来できる環境にあった。

高所作業が天気に左右されやすいことや、各地でのニーズの進み具合、屋根に上がれる支援者のバランスなどを総合的に考え、支援団体間での連携を密にし、柔軟な人材交流を行いながら活動を進められる環境を整えられた。

これは、宮城県はOPENJAPAN、南相馬市は地元団体このゆびとまれ*が、NPOニーズの調整を行ったからでもある。
対応できる人材が限られている中でも、この件数に対応できたのは、広域での活動調整の成果だとも言える。

*このゆびとまれ:2022年の地震を受けて立ち上がった地元団体。立ち上がって間もなかったため、技術案件の調整を外部支援団体(SVA、日本財団、結)がサポートした。

 

現地の活動を通して−連携とその課題

地元の人達に話を聞くと「11年前(東日本大震災)よりも大きな揺れだった」との声もあり、影響の大きさが伺える。
しかし実際には、罹災証明の判定が一部損壊だという家の割合が圧倒的に多い。

見た目には屋根の瓦一部がズレただけでも、家屋への影響は見た目より大きい場合がある。地震直後は大きな被害ではないが、時間が経つにつれて、雨漏りにより家屋構造が傷むなど、見えにくいところで被害が拡大する可能性が高い。

雨漏りがあれば、一刻も早く屋根の修理をする必要があるが、被害が大きかった地域の南相馬市鹿島地区のある瓦屋さんによると、修理は約400件待ち。
昨今はハウスメーカーなどの出現で瓦屋根が減少しており、瓦屋根を扱える業者も少なくなっている。こうした背景からも、復旧までにかなりの時間がかかると予想できる。

そこで代表的な応急手当である、屋根のブルーシート張りが求められる。
しかし、屋根上の作業は危険性が高く、技術や知識を持たない人の対応は特に危険。実際に、過去の台風被害では、住民が自ら屋根に登り、転落事故を起こし救急搬送されたという事例もある。

ボランティアの安全確保を第一に考えると、社会福祉協議会が設置する災害VCではこうした高所作業などには対応できず、一般ニーズからは区別していた場合がほとんどだった。

地域が高齢化して、自分で屋根の対応ができない世帯増加、地域の瓦屋根業者減少、度重なる地震発生など、地震後の自力対応が難しくなる要因が増えている。

被災された方が災害直後に頼れるのは、技術的な対応ができるNPO(技術系ボランティア)になってしまっている。

 

 

より被災地のニーズに寄り添い、早期復旧を実現するためには、災害復旧に関わる機関の連携が欠かせない。

今回、図に挙げた市町村は、災害VCや行政とNPOとの連携がスムーズにできた地域でもある。2021年の地震からの関係性、多機関連携に動く役割の存在などが要因として考えられる。

今後も被災地の課題を解決するには技術NPOの活動が欠かせないはずだが、その活動を実現するためには多機関連携が必要である。行政や社協、NPOそれぞれで、連携を担う窓口の動きが大きなポイントになると考える。

そして連携という面では、NPOへのサポートも必要である。
前述のデータでも、全体の半分にあたるニーズにNPOが対応していることが分かるが、その運営はボランタリーなものに支えられている。

言い換えれば、災害VCの運営資金の一部は、災害救助法に沿って国費でまかなえるのに対して、被災地支援の半分(かそれ以上)は、各団体に集まった寄付などによって支えられている。
(もちろん色々な助成団体から被災地対応を応援する助成プログラムが多数活用されているが、そこの原資も基本的には寄付金などである)

さらに、災害VCの活動でないため(=公的な活動ではないため)、災害ボランティアへの高速道路使用減免制度もNPOメンバーは活用できない場合がある。今回の地震対応でも、各地から技術を持ったボランティアが県外から自費で駆けつけている。

また、今回のデータでは期間中に活動にあたったボランティアの7割以上がNPOであると示されたが、その人手は十分とは言えない。

今回のような屋根の高所作業に対応できる団体は、全国でも一握りである。アライアンスとして多数の団体が連携したのは、毎日の活動人数を十分に確保する目的もある。

また、2019年の台風被害で被災した屋根のブルーシートの張替えの一部を、2022年現在も継続しているところがあるように、復旧には数年単位の時間がかかる場合も多い。そのため、外部のNPOだけでは対応が難しい。

こうした点から、全国での技術系NPOの育成が急務である。災害が起こる前に各地で対応できる人や団体を増やし、被災した地域で人材を発掘し、OJTなどを通して対応できる人材に育成する、などの取り組みが必要とされている。

 

福島沖地震の被災地の対応としてデータをまとめたが、現地での対応が完了したわけではない。
本格的な屋根修理に至るまでに時間がかかるため、一度張ったシートも劣化して再度雨漏りがはじまるケースもある。何度も張替えが必要になるケースが多く、継続的に支援が必要である。
こうした点から、地震被害は、本当に見えにくく復旧に時間がかかるものである。

現在もNPOなどによる対応が続いているし、支援者拡大のための屋根上活動のノウハウを提供する講習会も開催されている。

なにより、まだ家の復旧が終わらず、不安を抱えている住民さんがいる。

こうした点がもっと世間に知られ、必要な支援が届きやすくなるように、いろいろな制度や仕組みが改善されることを切に願う。

*福島沖地震緊急支援は日本財団の助成を受けて活動しています*

083月/22

2月レポート

佐賀


大町に開設予定の、大規模な研修施設の中身づくりを手伝っています。コロナ禍もあって、備えるための実技研修や支援者のスキルアップ研修が大きなムーブメントになっている気もします。
そこに併設される、日本レスキュー協会の新拠点オープンのサポートもしています。
直接の被災地支援ではありませんが、結が備品を作る過程で、地域の方を巻き込みながら、支援者層の拡大を狙っています。
春に向けてこの動きが加速する見込みです。

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長野


11月に終了したかりぐらしスタートプロジェクトの、最後の利用者が引っ越し完了しました。当初から気がかりなケースでした。引っ越しで次の生活が始まるのは喜ばしいですが、逆に接点が薄くなってしまうので、今後の成り行きを見守りづらくなるのが心配です。
コロナ禍で住まいや仕事を失った人の受け皿として始めた事業でしたが、福祉的な課題をたくさん見ることができました。普遍的な社会課題だと感じたので、今回の学びはいろいろな所で活かしたり、活動につなげていきたいと思っています。
当初考えていたより大変だった事業を、最後まで支えてくれた協力者の方々に感謝です。

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沖縄


代表トムのルーツである沖縄に、いつか戻るぞとは考えていて、その第一歩として、空き家になっていた祖母宅に住所変更をしました。
2021年にも実施した沖縄研修を今年も開催する予定です。今年も沖縄戦のこと、海のこと、環境のことを勉強する機会にできればと思っています。こうしたきっかけから、沖縄でいろいろな分野の活動をしている人たちとつながっていけるのが嬉しい限りです。

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伝える活動・訪問

・栃木県社協:トークセッション
災害プラットフォームおきなわ:FM那覇出演

012月/22

1月レポート

佐賀

 8月の水害から5か月が経った現地では、外部の支援者が緊急的に動くフェーズから、地元団体を中心に対応するフェーズに変わっています。
しかし、地元支援者だけでは難しいケースもあります。この時期は、連携して対応することが重要です。

また、大町町に佐賀拠点建設中の「日本レスキュー協会」からの依頼で犬舎のスノコを作って欲しいと連絡をいただき、連携している仲間や佐賀県内のボランティアメンバーと共に作成。復旧作業から再生作業にフェーズが変わってきている面もあります。

8月の水害対応は少し落ち着いており、外部支援者の私たちの活動は復旧活動から「再生」「備え」を整える活動に切り替わってきています。
3年に2度の水害を経験した大町、武雄。近隣の久留米市では4年で5回も被害を受けていて、復旧作業や助け合いがこれまで以上に求められています。
地元の行政、社協、NPOなど主体的にかかわる方、外部から様々な支援で関わってもらえる方々に声かけながら、少しずつイメージから形にする為の準備をしています。

連携団体
もやいボランティアセンター
日本レスキュー協会
DRT-JAPAN Nagasaki
DEF-TOKYO
コミサポひろしま 

長野

これまで2回の冬とはうってかわって、大雪シーズンな長野です。
コロナ対策をしながら新年の行事が各地で実施されて、地域の方が顔をあわせる機会が作られていました。

とくにどんど焼きは、地域の方がこぞって出てきていて、この地区こんなに人がいたの?と思うほど。
コロナで奪われるばかりの集まる場ですが、こうした機会が地域の再生に必要だなと改めて感じました。
陽性者の数が増えている時期ですが、どうやってこうした地域の機能を維持するのか、は今後も考えなくてはいけないですね。

オンラインの交流会もいろいろなところで開催されています。
2019年の長野が事例を紹介する側だったり、他の被災地の事例を学んだり。
オンラインだからこそ、気軽にどんな地域ともつなぐことができます。
暗中模索の復旧・復興活動の中で、似たような経験をした人たちと体験を共有できるって、とても心強いのではと感じました。

伝える活動

今月も沢山の方にお声かけていただき、被災地で学んだことや感じていることを伝える機会がありました。
災害を経験していない方が備えたり連携したり、なにかの行動につながるには、どうやって伝えるのか?どう伝えたらきっかけになれるのか?を考えています。
毎回聞いている対象者の立場や経験なども違うし、オンライン講演やテレビ出演などは、聞き手の顔が見えない中で話をするので、とても伝えるのが難しい環境でした。

ちなみに、1月23日に放送された明日をまもるナビはこちらから 

事務局からはまだまだ日本語がおかしいと注意されることも多いですが、一つひとつ進歩して、聞いている方に届けられるようにがんばっていきます。

講演先
奈良県社会福祉協議会
ようこそ小城
NHK
長野復興ちゃんねる
伊那市弥生高校
宇和島NPOセンター

101月/22

12月レポート

長野県

12月から復興住宅への入居が始まりましたが、それに合わせての倉庫掃除のニーズなどもありました。仮設住宅から復興住宅へと、目に見える形でのある種の復興は進んでいます。

しかし、生活の基盤となるすまいが定期的に変化し、こうした変化に伴う負担が大きい場合もあります。
また、復興住宅に入居するのは件数でみるとマイナーです。自宅を修繕したり、建て直したりなどしている方が多い。そして、まだ工事中のお家もあるのです。

復興住宅に入居した場合でも過去には、その後の家賃支払が難しく(入居当初は補助が出ますが一定期間まで)、復興住宅から次の住まいを考えるケースもあります。
復興住宅が建てば復興した、という一つの考え方もありますが、まだまだ地域の課題は続きます。

被災から3年目を迎えた被災地の大きな課題は、コミュニティのことです。

災害によって大きく人口が変わりました。もともとの高齢化に、土地にこだわらない世代が出ていってしまった面も大きく、今後のコミュニティの担い手不足が加速しました。
これから先安心して住めるようにと、堤防かさ上げや防災ステーションなどハード面の検討がなされていますが、それに比べると、安心して住み続けられるコミュニティなど、ソフト面の検討はまだまだ進んでいません。

一人ひとり個人の意見が違う以上、丁寧な取り組みが求められます。もともとの人間関係や被災によって変わった/変わらなかった価値観、それぞれの立場など、まとまるようにまとめるのは至難の業ではと思うこともあります。
地域に根ざした丁寧な活動と、時間、地元の方の主体的な関わりが必要です。

やりすぎない、を強く念頭に置きながら、冬の間に少しでも地域が前進していくようにサポートを続けていきたいと考えています。

佐賀県

家屋講習用の模型制作

家屋被害に関しての講習会に向けた模型を作成しました。現地の緊急支援活動に並んで大切な伝える活動の一環です。
伝える活動として、災害後に被災した方や支援者、平常時からもさまざまな人に、被災地のノウハウを伝えています。


今回作成した模型を使うことで、より被災家屋の状況が伝わるかなと考えています。講習の内容についても、実際の課題が伝わりやすいようにいろいろな人と相談しながら構想中です。

連携団体と意見を出し合い、今回の模型からの改良点についても話しました。団体ごとに細かい注目ポイントやこだわりがあり、そうした差異を理解しあったり、ある程度の統一見解を作るなど、団体を超えて協議する必要性についても考えるきっかけとなりました。

今後の伝える活動への起爆剤になればと思います。

連携:open japan

簡易家具制作ワークショップ

 床上浸水世帯へ向けた、簡易棚づくりワークショップをサポートしました。

いろいろな支援物資をもらうことも多いけれど、盲点なのが、そうした新たな家財を置く場所がない収納力問題。被害を受け家財の大部分を廃棄した方も多く、災害から4か月が経った今、生活の再建に向けたこの活動の必要性を感じました。

ワークショップでは、支援者が全てを提供するのではなく、住民さんが自分で作ることを大切にしています。技術的なサポートをしつつ、災害時だけでなく平常時から自助の力が持てるようつながればとの思いがあります。

また、こうした活動を佐賀県内で継続できるように、県内在住のボランティアの方を巻き込み、少しでもノウハウの伝達ができるよう努めました。

連携:おもやいボランティアセンター、大町町地域おこし協力隊、PublicGate、open japan

地域の公民館倉庫設置補助

 ピースボート災害支援センターが被災した地域の公民館を支援する事業がありました。ある公民館では、その事業をつかって新たに倉庫を設置することになりましたが、今後を考えてかさ上げを希望していました。そこで、現地の技術チームを調整。

人手がいる作業もあったので、地域住民やIVUSA長崎の学生と一緒に活動し、無事設置完了しました。地域の人との交流や経験したことのない活動が、学生たちのこれからの糧になればうれしく思います。そして、このような機会で県域での活動などつながりのきっかけなればと思います。そうすることで、地域にとっても、学生にとっても前向きな意味をもつこととなれば嬉しいです。

連携:IVUSA、PBV

12月の伝える活動

三重県社会福祉協議会:多種多様な方との連携をテーマに
滋賀県防災カフェ:被災地からの最新レポート
長野県北アルプス振興局:台風19号を事例報告「ONE Nagano」
群馬県防災啓発動画出演:近日公開予定
災害プラットフォームおきなわ:なは防災キャンプ’21 秋 防災シンポジウム 〜地域防災『公助×共助』ベストの方程式を考える

これまでの被災地で学んだ事、感じた事を、事前に主催の方と打ち合わせを行いながら、意向に合わせて話す内容を考えています。これから現地の様子を少しでもかみ砕き、災害直後も大切ですがその後訪れる再建、復興の厳しさなども伝えていけたらと思っています。

1312月/21

社会貢献支援財団より、表彰していただきました

11月29日に、社会貢献支援財団さんより、社会貢献者として表彰いただきました。
東京での表彰式に出席し、賞状をいただきました。
他にも全部で40団体/個人の方が表彰されていて、どこも興味深い活動をされていました。

詳細はこちらから

結の活動自体を評価していただいたのはもちろん、「災害支援」という分野が表彰されたのは、嬉しいことです。

今や「ボランティア」は被災地の復旧に欠かせない存在です。
しかし、そんな必要不可欠な存在を無償で使い続ける時代は、そろそろ終わりにしたい。でも、現場ではまだまだ本当にいろんな意味で身を削りながら活動を続けている人たちがたくさんいます。
彼ら一人ひとりが、ちゃんと胸を張って、無理をしないで、被災地で活動できるような道を作りたいと思っています。
つまり、職業化すること。
「ボランティア」が必要なくなるように、社会全体の仕組み作りを進める必要があります。

今回、(一部文言の修正をお願いしたものの)災害支援のプロフェショナルとして表彰いただきました。大変身に余るものですが、こうして一つひとつ道を作っていくことも、結の役目かなとも思っています。

そしてなにより、こうした場所に導いてくださったのは、今までにいろいろな形で結をご支援くださったみなさまです。
この場をかりて、深く御礼申し上げます。
ありがとうございます。
受賞のことを、自分のことのように喜んでくださる方ばかりですが、本当にたくさんのサポーターのみなさんにくださった賞だとも思っています。

これからも、結や結が関わる先のことを、一緒に見守ってくださると嬉しいです。

0912月/21

11月レポート

佐賀

拠点整備支援

大町町にて、地域の交流拠点にこあがりを作りました。


大町町交流拠点フリースペース Peri.は、今年8月、防災拠点やこども支援拠点を含む地域の交流スペースとしてオープンする直前に、豪雨災害により浸水被害を受け、通常オープンという形では無く、緊急支援拠点として一時利用され、支援物資の配布など現在に至るまで災害対応の拠点として活躍しています。

これから徐々に、緊急支援から本来の機能に移行するにあたり、浸水により廃棄した畳があったスペースに、こどもたちが遊ぶ場所であったり、地域の人がほっと一息つける場所になるよう、床下収納と掘りごたつを備えたこあがりを作りました。

 災害だけでなく様々な社会課題は、起こってしまった事への応急処置ではなく普段の地域間の繋がりを含めた暮らしにあると感じており、外部支援者としてはその小さなきっかけとしてこあがりを作らせて頂きましたが、その後の活用が今後の地域の繋がりになることを願っています。

また、一部を除き材料の大半は、活動をする中で出会う、補助金制度の都合であったり、建材として使った余りなどで、本来まだまだ使えるが捨てられてしまう木材などを使用しました。新材を買うよりも手間がかかることも多いですが、資源を大切にするというメッセージとしても伝えていきます。

伝える活動(佐賀)

大町町と武雄市において、大分大学の大学生からの要請のもと、今回の災害の現状をお伝えすべく、受け入れを行いました。現状の周知と九州圏内からできることの模索のため今回の訪問し、大分県内でできることをしたいとのことで、現段階で写真や今回の訪問にて知ったことやなどの展示などを行う予定です。

大町ではOPENJAPAN、武雄市では一般社団法人おもやいのメンバーの協力のもと、支援拠点や被災地域を周り、発災当時の状況や今日の現状、そして二年前の災害との違いから、これからの防災や支援の在り方まで、様々お伝えすることができたかと思います。

伝える活動においては、正解がなく、様々な角度により見え方や意見が違ったりと、偏らないように注意したいと考えています。また、伝えた後のフィードバックによって新たな見え方に気づかされたりと毎回こちらも勉強させていただき、これからの支援に役立てていきたいと考えています。

住宅支援・農地支援

住宅支援に関しては、大町町において引き続き浸水被害を受けた住宅の壁はがしや防寒対策などを行いました。
農地支援に関しては、嬉野市において農地、農道を中心に倒木の処理や石垣の補修などを行いました。

 11月を振り返る中で両者に共通した点は発災から3か月ほどが経ち、緊急を要するニーズは徐々に減ってきましたが、様々な事情により手を付けられていなかったケースや、追加でお願いしたいというニーズがちらほらと。外部支援者全員が常駐ではなくとも、近隣、できる事なら地元の方々と共に対応できる支援体制を、そして徐々に地元支援者に移譲していければと考えています。

毎度考える事にはなりますが、支援の偏りができるだけ出ないことや、支援の行き過ぎにより本来住民さん自身や地域でできることを、地域の力や、一人ひとりの暮らす力を奪ってしまわないよいうな、距離感を大切に活動していきます。

長野

りんごの収穫シーズンを迎えた長野市。どこの畑でも農家さんが忙しくされていました。
今月も、長沼・豊野地区への訪問をしながら、困りごとサポートや見守りを続けています。

長沼ワークライフ組合

11月の活動をもって、長沼ワークライフ組合の草刈り活動シーズンオフとなりました。6月から始まった活動ですが、たくさんのボランティアさんの力を借りて、無事に終了です。事故なく終われたのはなによりです。しかし、課題もたくさんあります。

水害によって増えた空き地や、地域を離れた人の土地の草刈りを、と始まった活動ですが、来年以降の見通しや計画づくりが必要です。例えば長期的に活動できるように、関わる人にボランティアでなく謝金が払えるような体制や仕組みづくりなど、整える部分はたくさんあります。

地域をどうやって維持していくのか、という大きな課題に紐付いた問題なので、ワークライフ組合だけでの解決は難しいのですが、今後の継続的な問題です。今後どうやっていくのか、また冬の間に打ち合わせを重ねる必要がありそうです。

ふらっと農園

今月は大豆の収穫でした。収穫は大人たちでやって、脱穀体験という形で豆を植えてくれた保育園生に関わってもらいました。
ほとんど無農薬のほったらかし大豆、今年は100キロ超えの収穫ができました。たくさんとれたので、この大豆で味噌作りワークショップとか、いろいろ活用したいなぁと思っています。

豊野町

ぬくぬく亭さんと豊野住民自治協議会さんにお声掛けいただき、地域で育てている野菜の収穫祭に参加しました。浸水した土地を活用し、地域の方で世話した復興野菜。去年も収穫した野菜を地域の方に配るなどしています。
今年の収穫した野菜の一部を預かり、佐賀の被災地に届ける予定です。

水害後に住民自治協議会(自治会のような行政組織)が中心になって、地域の方で育てている畑。近所のおじちゃんおばちゃんが精力的に動いていて、生き生きとしたパワーを感じました。

人吉

復旧活動

佐賀のニーズが少し落ち着いてきたので、同じ九州内の人吉にも数日間行ってきました。
7月以降なかなか関われていませんでしたが、毎週開催の連携会議にオンラインで参加したりしていました。

人吉では地元社協が主となって、支援に関わるNPO(め組JAPANや友救の会など)が継続して活動しています。それを、会議のオンライン開催やグループチャットなど見える形で共有してくれているので、遠くからでも状況が把握できるのでありがたい。ニーズの進捗状況が分かるので、こうして離れていても、パッと活動に参加できます。

今回はめ組JAPANにニーズの調整をしてもらいました。ブラッシング案件、床貼り、災害廃棄物回収などの案件に対応しました。
全体のニーズ数はだいぶ少なくなりましたが、まだ、復旧にまつわるニーズがある状態の人吉です。

大柿地区のコミュニティ支援

人吉市で最も被害が大きかった集落の一つでもある大柿地区。
その被害の大きさや地形的なリスクなどから、今後は地区の一部を遊水地にするという国の計画も出ている地区です。
こうした背景もあって、まだ自宅を再建するかどうかの決断ができていない住民も存在します。

結では、そんな大柿地区の公民館の応急復旧を手伝ったり、修復のための資材を提供したりをしていました。夏頃に公民館の修繕が完了し、お披露目会やサロンなどが再開しはじめました。

こうした動きと並行して、おれんじぴーす(九州看護福祉大学の有志チーム)が、公民館掃除や畑活動などで地区の方との交流を続けていました。今回はそのメンバーが感謝祭を企画したので、少し参加してきました。

今回は、大柿の動きやおれんじぴーすの活動を見守る他に、もう一つ狙いがありました。
同じく九州の西九州大学のチーム、OKABASEをつなぐことでした。2019年の佐賀豪雨から継続的に佐賀の支援に関わっているOKABASEから、おれんじぴーすが足湯を教わる、という形で交流を企画することができました。
大学は違えど、同じ九州内で被災地の課題解決に向けて動いている大学生たちがつながることで、今後の被災地への大きな力になると考えています。

 

伝える活動

講演や研修などは、6月~10月の水害が多い時期はできるだけ避けて、お受けしています。
逆に11月〜5月ごろは、伝える活動シーズンです。


コロナ禍でオンライン開催なども取り入れながら、11月も各地の講演や研修会などに参加しました。昨年からお声かけいただいていた奈良県防災士会さんや、TOYOTAさんから依頼を受けて、被災地の様子や防災のことなどお伝えしました。

0811月/21

10月レポート

長野

被災から丸2年

あれから2年の月日が流れました。
東日本台風災害 2周年 追悼・復興・感謝のつどいが本年度も長沼地区で開催されました。

とても気持ちの良い天候のもと、地域住民の方、ボランティアの方などなどが集まりました。

2年ぶりの再開に喜んでいる住民の方も多くいらっしゃいました。住民同士の再会だけでなく、ボランティアとして長沼地区で活動をされていた方との再会や、ボランティアさん同士の再会もたくさんありました。

これから堤防のかさ上げや防災ステーションの建設などで、どんどん景色が変わっていきます。今の長沼を目に焼き付けて欲しいという思いもあり、企画されたウォークラリーはとても好評で子どもも大人もみんなが楽しめる復興のつどいとなりました。また、来年が楽しみです。

平行イベントとして開催された被災した写真の展示もとても好評で、たくさんの写真の持ち主が判明し、洗浄の段取りがされました。
見つからないと思っていた写真を発見し、とてもうれしそうにされている表情が印象的でした。

今月もりんごで支援

好きなだけ獲っていいよてと声がかかりました。

このりんごは花粉を取るために植えられているので、農家さんは全く手をかけていません。そのため、粒が小さかったり、色が綺麗についていなかったりするので、収穫したとしてもジャム用としての販売になり値段があまりつかないため、収穫しない事が多いとのことでした。

とは言え、私たちには十分美味しいりんごで、配るにはちょうど良いサイズなので、全部で400kgぐらいを収穫して、生活困窮者を支援する団体や被災地などに配ることにしました。中々、炊き出しでは出ない新鮮な果物、皆さん喜んでくれたのではないかと思います。

配布先:自立生活サポートセンターもやい世界の医療団難民支援協会、チームたま 人吉市社会福祉協議会 

ふらっと農園

さつまいもが収穫の時期を迎えました。当日は、不安定な天候でしたが保育園の園児たちが収穫のお手伝いに来てくれてみんなで楽しく収穫が出来ました。はじめは、育ちがあまり良くなく心配しましたが、園児たちの顔以上の大きさの芋もたくさんありました。

また、待ちにまった落花生も収穫できました。その他にも鍋季節にふさわしい大根に白菜に春菊にほうれん草に長ネギ〜〜。また夏とは違う美味しい季節がやってきました。

長野県社会福祉協議会との連携

災害2周年にあたって、長野県社協でも2年間を振り返った会議や活動の報告が各地で行われており、度々参加させていただきました。

仮設住宅、みなし仮説の退去期日は、もうそこまで来ていますが、まだ行き先が決まっていない方もいらっしゃいます。この他にも課題は多くあり、継続的にそれぞれの地区、世帯に寄り添った支援をしていく必要があります。もともと地区にある課題が災害で浮き彫りになりました。これをどう解決していけるか、難問です。

佐賀

コロナ禍で限られた人数での支援活動では、多くの支援団体との連携が不可欠だと強く感じています。それがなにより被災地域の復旧・復興へつながる考えるとともに、共に活動する仲間への感謝を忘れずに居たいと感じたひと月でもありました。

住宅支援  

被災家屋の壁、床等の撤去

先月から引き続き、浸水家屋の壁床撤去をサポートしています。

被災件数が多いため、周辺の大工さんや工務店がパンク状態で、着工まで時間がかかってしまうケースもあります。本格的案修理の前に壁や床を撤去しておくことで、カビ繁殖による被害拡大防止や、撤去費の用削減など経済的支援としての役割もあります。

特に、コロナ禍で在宅避難のケースが多く、撤去の必要性と現在の生活の様子を家の方々や修繕に入られる大工さんなどとどこまでやるか、その工程について慎重に話し合いながら進めました。

寒さ対策/仮床張り

九州といえど朝晩は非常に肌寒くなってきました。修繕工事の間の壁や床がないままでは、非常に寒い在宅避難生活です。仮のシートなどで隙間風を防ぎ、少しでも暖かく過ごしていただきたいです。

寒さ対策に加えて生活動線の転落防止対策もしています。コンパネを貸し出し、仮床を設置。自宅の床下への転落によるケガも少なくありません。少しでもそういったケガが減る事を願い対策しています。

感じたこと

8月のレポートにもありますが、3年で2度の被害を受けたために、地域の方から「また来るんじゃないか」という危惧の声を耳にします。公助としての治水対策などを進めていく必要も感じますが、古い家の屋根裏や軒に木船がある地域が存在します。水害と向き合い、人的被害・家屋被害の予防や、撤去や再生が可能な建築様式についてさらに考えていく必要性と可能性を感じました。

農地支援

茶の生産が盛んな佐賀県嬉野市を中心に、茶畑などの農地被害のうち国の復旧制度から漏れてしまう部分に対しての支援を調整しています。市、社協、JA、商工会青年部など地元組織を支援する県域ネットワーク(SPF)を支援する形です。茶畑に流入した土砂の撤去や、崩れた石垣の対応など、重機や専門知識が必要なニーズに対して、外部技術系団体(DRTJAPAN長崎、コミサポひろしま、OPENJAPAN)を紹介し、対応にあたってもらっています。

地域に根付いた産業であり文化である茶業のへの支援は、地域の活力になると考えています。地元への想いがある方が動いておられるので、彼らに経験やノウハウを伝えることで、地域のこれからの力に繋がればと思います。

連携団体のバックアップ

複数の支援団体が現地入りし、その団体同士の多様な連携があって毎日の活動が成り立っています。個性豊かな支援団体と支援者たちが効率よく活動でき、力を発揮できるような環境づくりも私たちの役割の一部と考えています。

地元団体や支援者との調整、現場に入る時や 、拠点のや食事環境の整備、人手が必要なところに臨機応変に動き、活動を進めてきました。居ればいただけ、どこだってやることはありますが、その中でどう動くべきかを考え、普段以上にいろいろな人とコミュニケーションをとって動いていく必要も感じながらの活動でした。

11月以降も地域の方々のために繋がるよう、私たちの求められている役割を考えながら活動していきます。

1110月/21

9月レポート

人吉

災害ボランティアセンター

公費解体を行うなどの理由で、家屋内の災害廃棄物を搬出のニーズが数件、住民から上がって来ていますが、コロナの影響により災害ボランティアセンターでは、ボランティアの募集が出来ません。

以前行ったようにボランティアセンターの職員や地区で活動を続けるNPOの有志の方々などのお力をお借りして一件一件少しずつではありますが、対応開始しています。

発災から1年以上月日が流れた事や九州内で新たな災害が発生した事などにより、人吉内での支援活動も厳しくなっているように思います。熊本県内でどうやって継続的な活動を行っていくか、難しい課題があります。

コミュニティ支援

長野

稲穂はすっかり黄色くなり、りんごの収穫も徐々にスタートしていますが、春先に霜が降りたことなどがあり、今年はたくさんの農家さんが実りが悪いと嘆かれています。
つがるにシナノドルチェに秋映に紅玉。甘さ控えめで少し酸味のあり、味は最高なのですが。

そんな、実りの悪い中ですが、収穫したりんごを私たちが支援する佐賀や人吉へと寄付をいただき、現地で活動する仲間のもとへ届けていただきました。
特に佐賀では、新鮮な野菜や果物が不足しており、りんごはとても喜んでもらえたようでした。
こうやって助け合いの輪がどんどん広がっていったらなと思います。

2周年に向けて

あれから2年が経とうとしています。2周年に向けて開催されるイベント「東日本台風災害2周年追悼・復興・感謝のつどい」の準備が大詰めに入っております。

災害で変わってしまった風景。そしてこれからまた堤防が嵩上げされたり、防災ステーションが出来たりで変わってしまう風景。今この景色を目に焼き付けておいて欲しいとの思い出開催されるウォークラリー。

住民の代表が集まり、そして色々な方が関わり作られる復興のイベントは、とても温かみのあるものです。

かりぐらし

月初めからかりぐらしに動きがありました。
6月に入居された方が退去されたのとほぼ同時のタイミングで新しい女性が入られました。

高齢のご両親の介護をしながら暮らされており、コロナ前までは一年の数ヶ月を息抜きの為に海外で過ごされていました。しかし、コロナ禍で海外への渡航が難しくなり、先の見えない続く介護に疲れを感じられ、一時的にこちらを利用されることになりました。
長野の景色に癒されながら、これからのことをゆっくり考えられています。

長野県社会福祉協議会との連携

かりぐらしプロジェクトの次の展開に関連して、長沼、豊野地区を抜け出し、色々な方とお会いしたり、お話をさせて頂く機会が多くありました。
地域コミュニティの重要性、福祉事業の重要性を改めて感じ、勉強をさせていただいております。

地域の住民が助け合う「結ま~る」が全国に広がっていくと良いなと思ったり、食事の大事さを改めて感じさせてもらいました。色々な人と繋がり勉強をさせていただくのはとても大事です。

また、9月のワークライフ一斉活動にも数名のボランティアさんが集まってくださり、草が伸びすぎて大変な現場もありましたが役員の方たちと一緒にワイワイと作業ができました。

2年経っても継続的に活動に参加してくださるボランティアさんの存在は住民の方にとってとても大きな物です。

佐賀

8月から継続して、令和3年8月豪雨の緊急支援をしています。
現地の課題など、詳細はこちらから

289月/21

【緊急支援】令和3年8月豪雨レポート

8月11日から降り続いた大雨は、九州だけでなく日本各地に大きな被害をもたらしました。
8月の梅雨のように長期間降り、嬉野市では降り始めからの降雨量は1000ミリを超えて、1カ月の雨量の3倍にもなりました。

この大雨の被害対応のために、災害支援プラットフォーム佐賀からの支援要請を受け活動を開始しました。佐賀県内各地のでの活動で分かった課題をレポートします。

2年で2度の被害

今回、大きく浸水した地域が武雄市と大町町です。2年前の2019年に被害があった地域とほとんど重なり、今回のほうが範囲が広く、浸水も深かったようです。

一部、今回初めて浸水した地区もありますが、多くは2年前に水害を受けて復旧が終わったような地区。新築5カ月の家や、まだ建築途中の家も被害を受けていました。
再建したばかりや、その途中での被災で、住民さんの落胆も大きく見られます。
ローンを組んだり、大きな出費をしたばかりの被害に、今後の再建に対して慎重になっている様子も見られます。

経済的な負担と後ろ倒しの復旧

前述のように、家が修復したばかりの被災で、真新しいフローリングが浸水してしまった家庭も少なくありません。
床も壁も張り替えたばかりのため、また新しくすることに、金銭的にも精神的にも戸惑いがある状況です。
こうした点を考えて、実際に支援者側も慎重になっています。

例えば、床を全部はがすのではなく、一部だけ開口してそこから乾燥をうながしたり、
壁も全部はがすのではなく、片面だけとか一部だけはがしたり、
カビの発生具合を見ながらひどくなりそうならはがしましょうとしたり、
今までの被災地支援よりも、より一層、金銭的な負担をかけないような家屋復旧がキーポイントです。

今あるものを、できるだけそのまま使うのが一番金銭的負担がありません。
こうなると、どうしても「ちょっと様子見ながらダメだったらはがしましょう」と慎重になる場面も多くなります。
そうすると、どうしても作業がゆっくりになったり、乾燥に時間が必要になったり
今までもそうですが、「なにが正解か分からない」中で、手探りで復旧が進められています。

関心の低下

今回の豪雨への関心は、前回よりも少ない気がしています。全国放送で取り上げられていないだけでなく、佐賀県内でも報道が少ない。
実際に、支援金・義援金の集まりや、物資の集まり方を見ていても、世間からの関心が薄いと感じます。

前回の水害は、2019年度に起きた最初の災害でした。加えて、油の流出という特殊ケースでもあったので、メディアでも取り上げられやすく、その分世間の関心を集めることができました。実際に「油の流出」というキーワードで覚えている人も多いのではと思います。
しかし、今回は前回のような注目を集める状況に該当しません。
加えて、7月の頭の熱海の土砂災害などが大きく報じられたことで、「自然災害復旧への寄付」の多くが動いた後だったのではないかとも思っています。
被災地では支援金や義援金、支援物資など、いろいろな形での民間の支援が欠かせません。

まだ先の長い復旧の道のりを、どう関心を集めるか、必要な支援を引き寄せるか、このあたりは支援者側にとっても大きな課題です。

土砂崩れ被害もある

2年前も被害のあった佐賀市金立地区や、記録的な大雨の嬉野市など、浸水被害以外の被害も発生しています。
どうしても、被害件数が多いところや、見た目にわかりやすい被害に注目が集まりがちです。中小規模の土砂崩れなどは、どこに被害があるのかすらも分かりにくいので、見過ごされがちですが、一つひとつの被害への対応は必要です。
県内各地で被害が発生してしまったため、全部を同時には難しいですが、優先順位をつけながら、こうした見た目に大きくない被害が見過ごされないようにしていかなければいけません。

嬉野市

振りはじめからの降雨量が1,000ミリをゆうに超えた嬉野市。土石流の発生などはまぬがれましたが、大規模な地すべりが起きていました。
20数世帯が住む山間の地区が、地面ごとずれているのです。幸い、そのズレが小さいため、甚大な被害にはいたっていませんが、家屋の基礎にヒビが入るなど、被害が発生しています。

あともうちょっと降っていたら、家屋ごと滑り落ちてしまうような甚大な被害に発展していたのかもしれません。実際に、地区によっては1カ月ほど避難指示が出ていて、自宅に戻れない住民もいました。
地区にはセンサーがつけられ、地盤の動きが感知できるようになっています。今後もまとまった雨が降ると避難指示が出るなど、状況が落ち着くには時間がかかりそうです。

それこそ、実際に地すべりが起きている地域をどうするのか、については住民と行政との協議が必要になります。
場合によっては、大きな土砂災害が起こった地域のように、対応に何年もかかるかもしれません。
地面が割れたり、基礎にヒビが入ったりと、雨の被害ですが、地震のような被害状況です。こうした地すべりの被害の前例が少ないために、取れる対策や過去のノウハウも少ない。手探りで何が必要なのか、何ができるのかを考えながら復旧を進める必要があります。

また、嬉野市は山間部での茶栽培が盛んで、嬉野茶が名産品ですが、その茶畑が土砂崩れの被害にあっています。こちらも、一つひとつの規模が大きいわけではありませんが、複数カ所が被害にあっています。

行政・社協・JA・NPOなどで協議を重ね、今後農業ボランティアセンターのような動きができないか検討をしているところです。

大町町、2年前との違い

大町町では、前回の水害では油の流出によってり災判定の基準が引き下げられていました。報道でもフォーカスされたり、特別な見舞金が出たりと、金銭的なサポートがありましたが、今回はそうしたものがないため、前回と比較すると公的な支援が少なくなる場合もあります。

三者連携の違い

被災地の復旧には、行政・社協・NPOの三者連携が重要です。しかし毎回ガッチリとした連携が取れるわけではありません。
武雄市では2年前の水害を機に立ち上がった「おもやいボランティアセンター」が民間のつながりを横に広げながら、活動を続けています。

一方大町町では、町の職員(地域おこし協力隊)が立ち上げた地域の交流拠点「Peri.(ペリドット)」などを拠点としながら、外部からの支援団体を受け入れながら復旧活動を進めています。
NPOとの連携強化のためのスペースを町役場内に設けるなど、大町町の方が情報を密に共有しています。武雄市でもNPOと行政の情報共有のための機会が設けられるなど、連携が進められています。

今後も、市町村それぞれの進め方や、関係者たちの活動のバランスを見ながら、必要な支援がなにか?を考える必要があります。

佐賀災害支援プラットフォーム(SPF)

佐賀県には、数年前に佐賀県内の災害対策のためのネットワークが発足していました。佐賀の中間支援組織として、各地の被災地域の情報を収集し、課題解決をはかっています。
今回現場で顔を合わせてみて、2年前の水害経験から間もなく再びの被害を受けて、外部団体からノウハウを吸収するという姿勢がとても感じられます。

会議を主催するだけでなく、被災各地で今までのネットワークを活かした調整や、足を使って現地の課題を拾い上げています。
コロナ禍での支援活動という面も意識し、いかに必要な支援を必要なだけ集めるのかを考えた対策を講じています。被災地のためのネットワーク、としてちゃんといきているよい事例になるのではと思っています。

上記のような課題がある佐賀を中心に緊急支援を続けています。
今回の支援メニューとしては、支援団体の支援。
主にSPF,おもやい、大町町CSO室の動きをサポートしています。

おもやい

おもやい(武雄)では、8月後半まで事務局と実働支援。
電話番、ニーズの整理、データ打ち込みなど、現場がガンガン動けるような体制づくりに手が回っていなかったので、そこをフォローしました。

また、大工メンバー2名が入れ替わりで現場活動をフォロー。現場調査や技術指導などを担いました。
結だけでなく、いろいろな災害支援団体がサポートしていますが、技術面をサポートできる人が少ない状況です。家屋面のニーズ対応のために、今後もスタッフの派遣を考えています。

大町町CSO連携室/ペリドット

大町町では、複数の外部支援団体が活動をしていて、彼らが情報共有をする場としてCSO室があります。
被災者支援のためには、団体の垣根をこえた支援調整の必要がありました。
現地の技術支援の窓口となったOPENJAPAN、支援受け入れの窓口のPEACEBOAT、町内の拠点Peri.など、各地各団体に声をかけながら、団体間の隙間を埋めたりしています。

SPF

佐賀県域で活動する災害対応のための中間支援ネットワーク。
現地の中間支援団体としての彼らへのノウハウ提供をしています。現地で何が課題なのかどんな対策が必要なのかなどを提示したり、一緒に現地の調整をしています。
佐賀市、嬉野市などで必要な支援体制を構築するための助言などもしています。