活動報告2025

2024年元日の地震から3年目を迎える能登。
短かくも長かった2年が終わります。
広域支援ベースとして輪島市と能登町で「助かったものを救う」1年目から、拠点を輪島市町野町に移して復旧や地域活動を「一緒に続ける」2年目でした。

【能登の今】

 

地震後の片付けや、水害の土砂撤去ニーズは2025年末までにほぼ0になりました。
突発的なお手伝いは今後もありそうですが、一段落したと言えそうです。一方で、避難指示区域(30地域266世帯)もまだあります。
国道の一部区間は、2025年の12月にようやく一般車両が通れるようになりました(地元車両や緊急車両は以前から通れました)。
県道や市道、農道や林道などでは、まだ復旧を待っている場所があります。
道の復旧や崖の危険処理が終わらないと、家に戻れない方も依然としていらっしゃいます。
地域それぞれの課題によって復旧や自宅再建の差が生まれているので、今後も目を向けておきたいポイントです。

公費解体は、ほとんど終了し全体の97.9%となる 41,297棟の解体が完了。(R7年11月末時点)
各地で更地が目立つようになり、さみしく感じる景色も多くあります。
今後地域がどんな形になっていくのか、まだまだ見えません。
可能性が無限大とも言えますが、はたしてどれだけの家が再建されるのか。見通すのが難しいのです。

二人暮らしができるような小さな平屋を建てようと思っても、2千万円はかかるとか。
物価高と能登という地理的な特性などで、従来予算の2倍ほどを覚悟しなくてなりません。

今までは「みんな避難所・みんな仮設」で、みんな同じ進捗状況でした。
そんな中でポロポロと自宅修繕や新築や購入、県外移住で、仮設住宅を出ていく人も現れました。
こうして少しずつ、個人や世帯の状況によって、生活再建の進みぐあいが分かれていく時期がはじまります。

足並みが違っていく中で、今後それぞれの地域をどう再構築するのか。
丁寧に地域の中で話合いを重ねていく必要もありますが、それぞれの生活再建で手がいっぱいでは、地域の再構築には目線が向きません。
どれだけ人が地域に戻ってくるのか、は生業にも影響していきます。
ようやく仮設店舗の営業が始まった場所や、まだ準備中の場所も。
この1年で少しずつ生業の再スタートが進んでいます。
嬉しいニュースではありますが、ここからは仮営業をしながら本格復旧を考えていく時期です。
しかし、地域に人がいなければ、従来規模での再建は現実的でないかもしれない。
高齢化・人口減少の凝縮された社会課題を目の前に、再建をがんばる人たちの応援が必要です。
今まで家の片付けや土砂撤去など、物理的なお手伝いだった外からのボランティア。
今後は、こうした生業や能登の後方支援や観光応援に変わっていくといいなと思っています。

能登半島の物理的な復旧には、5年〜10年を要するはずです。
その間、息長く地域の中で支えあっていけるように。

この2年たくさんの人の助けが入って、有難いことに目に見える困りごとはかなり少なくなりました。
地震や水害で生まれたマイナスがゼロに戻ってきたようなイメージです。
ここからは、ゼロから一つひとつ積み上げていく支援が必要です。
まだたくさんある課題を解決するためには、その日限りのお手伝いではなく、じっくりゆっくり一つの地域への丁寧な関わり方が必要になってきます。

能登支援3年目のテーマは「一緒につくる・まなぶ」。
少しずつ生まれている地域の芽を大切に育てるお手伝いをしながら、能登の良いところや伝統を学びながら、一緒に地域に必要なものをつくっていく一年になればいいなと思っています。

また、能登での復旧活動を続けながら、8月の豪雨の緊急支援も対応しました。
2か所同時に対応できたのは、支えてくださるみなさんのお力があったからです。
本当にありがとうございます。

結が活動した熊本県だけではなく、実は全国各地で災害が多発しました。
能登の活動と同時に対応するには、1つの現場に絞ったスポット的な支援に限られました。
しかし、その分熊本では九州テクニカルネットワークなど九州のつながりが存在感を発揮しました。
広域な支援者連携は全国にあったほうが良い。
ネットワークの重要性は最近各地で言われていますが、ちゃんと緊急期に現場で実働できる人たちをネットワークにしていきたいなと思っています。
ネットワーク強化や人材育成、現場と中間支援の橋渡しなど、被災地支援の基盤強化にもっと力を入れていく予定です。

南海トラフ地震など、大きな地震があと10年くらいで来るのでは、と予想しています。
もちろん災害はいつ起こるか予測できないものですが、能登半島地震でできなかったことを対応できるように進化する必要があります。
ちゃんと対策して、後悔の少ない被災地支援ができるチームづくりを進めていく2026年にしたいと思っています。