Category Archives: お知らせ

187月/18

平成30年7月豪雨の緊急支援を開始しています

この度の西日本の豪雨に対し、8日明朝から現地入りし、先遣として各地の情報収集を行いました。エリア一帯が被害を受けた面の被害、局地的な点の被害などの被害の広がり方に加えて、そもそも地域が持っていた地域性が加わり、一言に被害状況といってもそれぞれ多様です。それぞれ以下にまとめました。
*発災後1ヶ月の課題をまとめたレポートはこちらから

被害件数
死者215名、行方不明者14名(7月17日17時45分現在、消防庁)
被害家屋件数26,496棟(7月13日現在、消防庁)

◯愛媛県
まず四国地域のため本州に比べてアクセスが悪く、支援を集めづらい環境にあると感じました。田園風景が広がる地域が被害にあいましたが、市町村の中でも局地的な被災です。しかし土砂崩れが起こっているため、土砂や流木などの撤去が課題です。また、依然多くの地域で断水が続いていて、水のない中での作業・熱中症対策が難しい状況です。また被災していなくても水が断水している事で、高齢者の方のお風呂や食事など直接被災した方以外でも関節的な被災により生活環境が変化している方が多くいます。また産業被害が大きく、みかん畑の被害が広がっているのも特徴的な被害です。

◯岡山県
メディアの報道が多く、多くの支援が集まる背景がありますが、交通事情の問題もあり、必要なだけボランティアが集まっている訳ではありません。また、複数の市町村が被災しているため、注目されていない被災地域もあります。被害の特徴は、広いエリアで浸水被害が起こりました。倉敷市真備町は水かさが高く2階まで浸水した家も少なくありません。すべての家財を災害ゴミとして搬出しなければいけないためにゴミ処理が追いつかず問題になっています。また、決壊付近では河からの砂で多量の土砂が家や地基地内に流れ込み、人力での撤去が厳しいお家もたくさん見られます。

◯広島県
23市区町村のすべてが何かしらの被災を受けており、中でも災害ボランティアセンターが立ち上がり、互助を呼びかけ復旧活動を行っているのが17市区町村もある。近隣の市町村からの応援も難しく、近隣の支援者も集める事が難しい状況があります。また土砂崩れを起きた地域では、真砂土の除去が重労働になっており、スコップを持つマンパワー、重機系ボランティアといったハード作業に大きな課題があります。 また広島市~呉市の交通JRが不通になっている事で、渋滞が起き住民、支援者の移動に大きな問題が発生しています。

災害NGO結の活動について
各地で集めた情報を元に、一番広範囲に甚大な被害が広がっていた倉敷市真備町地区で活動を始めました。運営側の人員が十分でない中、市内2箇所に災害ボランティアセンターがサテライトを設けて活動の調整を行っているので、ノウハウの提供や助言、現場リーダーを行うことが出来る人を紹介し運営体制の強化を図っています。また、プロボノ部隊と連携し、重機ニーズへの対応や重機が動きやすいような仕組みづくりをしています。今後は重機ボランティアの活動調整などを行いつつ、長期化する避難所への支援、少なくなるボランティアの呼び込みなど、長期的な支援体制作りをサポートする予定です。
一方愛媛県内の被災地に対しては、現在の所資機材提供という形で関わっています。熊本地震や九州北部豪雨で使用していた車両2台を、宇和島市へ送っています。今後もスタッフの派遣を含めた必要な支援を検討します。
また広島県内へは先遣隊を派遣し、情報を収集・活動を始める予定です。

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ボランティア募集
《7/26更新》
ボランティア募集を開始しました!詳しい情報はこちらをご参照ください!

平成30年7月豪雨災害支援ボランティアを募集します【宇和島・安芸郡・倉敷】

*この活動にあたり、日本財団の助成を活用しています*

ご協力のお願い
上記取り組みに賛同いただける方は、ご寄付のご検討を宜しくお願いします。
皆様からお預かりした「お気持ち」は、その場所・その時期にふさわしい形で、必ず現地に届けさせていただきます!

【郵便局の口座をお持ちの方】
記号14760 番号6772101
名称 サイガイエヌジーオー ユイ ユイ

【郵便局以外の口座の方】
店名 四七八(読み ヨンナナハチ)
店番 478 普通
口座番号 0677210

 

107月/18

「平成30年7月豪雨」の情報収集並びに物資支援を始めました

広範囲での大規模な水害
交通機関、インフラにも大きな被害
今何が、どこに必要か?を把握し今後の支援体制を作るために現場へ

西日本を中心としたこの度の豪雨災害で、亡くなられた方々に深くお悔やみを申し上げます。また被災された方に心よりお見舞い申し上げますと共に、今後これ以上被害が拡大しないことを願っています。

7月7日梅雨前線の影響で西日本を中心に大きな被害が生じています。これまで各地で共に支援活動を行ってきた仲間と情報共有しまずは現地に走り、8日朝に現地入りができました。
災害NGO結では、西日本を中心に広範囲で発生している被害に対し、長期的な支援が必要になるのではないかと考え、被害の把握、今後の支援の見立てなどを行うため、現地に足を運び情報収集を行っています。 また被災地の被害状況の把握を行う際に現地に足を運ぶ際に、その時必要な物資の状況を把握、お届けしたいと思います。

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■「平成30年7月豪雨」の概要
7月7日に停滞した梅雨前線に湿った空気が流れ込み、西日本を中心に2日間にわたり長期的にまとまった雨が降ったことで「大雨特別警報」が最大8県に発令されるなど数十年に一度の降水がありました。
死者126名、行方不明者79名(7月9日現在)

■災害NGO結の今後の対応
九州・中国・四国・近畿地方の広範囲に被害が及んでおり、未だに被害状況の把握ができないほどの大規模災害です。しかし発災から3週間が経とうとする大阪北部地震の支援活動での課題もあり、一つの被災地での緊急支援が終わらないまま次の大規模災害がやってきてしましました。大阪での課題解決も必要なため、今回はメンバー内で協議し水害/地震と二手に分かれて活動を行うことになりました。
今後の動きや、支援の方向性など、それぞれで活動報告として情報発信を行っていきます。

〇大阪北部地震の支援活動→https://ngoyui.com/archives/1579
〇大阪北部地震ボランティア募集→https://ngoyui.com/archives/1703
△「平成30年7月豪雨」の情報発信→https://twitter.com/saigaingoyui?lang=ja

*この活動にあたり、日本財団の助成を活用しています*

■ご寄付のお願い
上記取り組みに賛同いただける方は、ご寄付のご検討を宜しくお願いします。
皆様からお預かりした「お気持ち」は、その場所・その時期にふさわしい形で、必ず現地に届けさせていただきます!

【郵便局の口座をお持ちの方】
記号14760 番号6772101
名称 サイガイエヌジーオー ユイ ユイ

【郵便局以外の口座の方】
店名 四七八(読み ヨンナナハチ)
店番 478 普通
口座番号 0677210

087月/18

大阪北部地震 緊急支援ボランティアを募集します

災害NGO結では、2018年6月18日に発災した大阪北部地震において、発災翌日から現地入りし、情報の収集や現場コーディネート、支援の仕組みづくりなどを行っています。
現地の情報については、レポート12を御覧ください。

発災から3週間が過ぎますが、依然としてニーズを拾い上げきれていない地域も多くあります。レポートとしてもまとめたように、今回の「見えにくい被災」では、外からみただけでは被災をうかがい知ることが難しいのが現状です。また多くの被災者が避難所で避難をすることなく自宅へ戻ったため、支援情報を知らないままの方も多いようです。特にインターネットなどが使えない方はボランティアセンターの存在や、り災証明と応急危険度判定の違いなど、基本的な情報を得る機会を逃しています。
こういった状況から、家屋片付け・ブルーシート張り等に加え、戸別訪問でニーズの聞き取り調査や支援情報の紹介などを行う必要があると考えています。実際に7月の頭から、地元社会福祉協議会と連携して少しずつ訪問活動をしています。
一般のニーズに関しては、地域に隠れているニーズや問題点を掘り起こし、地元社会福祉協議会へつなげる流れを作ることで、
ブルーシート張りなどの特殊ニーズに関しては、講習会の実施などで地元へのノウハウ提供という形で、今後長期的に支援が行える仕組みづくりのサポートを行います。

発災から時間が経ち関心が薄れ、また各地で自然災害の被害が発生する中では
体力に自身のある方は災害ボランティアセンターで
屋根の上など高所作業が出来る方はブルーシートニーズを
力はないけれどお話ができる人や長期的に地域と関われる人は訪問活動を
というように、出来る人が近場で出来ることを活かした活動に参加することがいいのではと考えています。
「見えにくい被災」を放置しておくと、屋根瓦のズレが家屋の柱の腐敗やカビの発生に繋がり、被災が進みます。修復に費用がかさんだり、健康被害など深刻化・2次被害の発生につながりかねません。他人事を自分事に、沢山の角度からいろいろな人が地域を支えられるように、ぜひ皆さんのお力をお貸しください。
*西日本豪雨の影響によるスタッフの配転で、ボランティア活動調整機能を、災害NGO結→茨木ベースとしています。ご了承ください。

 

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<活動内容>
・家屋・住居周りの片付け作業
・被災地域での訪問活動
・茨木ベースの運営支援(長期的に関われる方)
*茨木ベースの活動への参加になりますことをご理解ください。
※活動内容は現地状況に応じて茨木ベーススタッフが決定します。

<活動場所>
・大阪府茨木市や高槻市を中心に、大阪北部地震で被災した地域

<募集期間(暫定)>
7月9日~
※期間は予告なく変更する可能性があります。

<応募要件>
・18歳以上の心身ともに健康な方(18歳未満は保護者の同伴が必要です。)
・現地到着までにボランティア保険(天災タイプ)に加入している方
「ボランティア保険」は、最寄りの社会福祉協議会の窓口にて登録できます。
※高所作業をされる中で起こった事故に対し、災害ボランティア保険がおりない場合があります。
・現地での活動・生活に必要な衣類や日用品を準備できる方。
・共同生活・団体行動に抵抗がない方
・被災地の状況に合わせて、柔軟に動ける方

<持ち物>
・健康保険被保険者証…病院にかかる際に必要です
・ボランティア保険加入証明書…コピー可
・作業着(原則長袖長ズボン)
・雨具・長靴(鉄板インソール)
・各自必要な着替えや日用品
・食料
・運転できる方は免許証コピー

<現地での滞在環境>
長期的に滞在可能でかつ宿泊場所の確保が難しい場合はご相談ください。

<応募方法>
こちらのフォームから申し込みをお願いします。
茨木ベースまでお問い合わせください。

<< 大阪北部地震ボランティアに関するお問合せはこちらから>>
MAIL:ibaragi718@gmail.com
TEL: 070−3149−9333(受け入れ担当:有川)
*現地を移動していることが多いため、電話が繋がりにくい場合がございます。予めご了承ください。

 

276月/18

2018年大阪北部地震における緊急支援を行っています


都市型災害
の課題と向き合う。

様々な角度から
被災地を通す。

18日の発災から、早くも1週間が過ぎました。先日起きた大阪北部地震において、亡くなられた方にお悔やみ申し上げます。また被害に合われた方々には心よりお見舞い申し上げます。
災害NGO結では18日の発災の知らせを受け、平常時の活動から緊急期モードの体制に切り替え、発災直後から様々なメディアを使い情報収集と並行して福岡県朝倉市から移動し、発災翌日に大阪入りしました。先に現地入りした支援仲間や知人からの情報を元に、現地の震源地を中心に情報を集め、支援仲間と合流し情報共有を行いました。

■大阪北部地震概要
6月18日(月)午前7時58分、大阪北部を震源地に震度6強(M6.1)を記録する地震が発生。死者5名、負傷者421人、最大避難者数4,936人(6月23日現在、大阪府発表)。大阪市北区、高槻市、茨木市、枚方市、箕面市、八幡市(京都)と大阪北部~京都南部にかけ複数の市町村にまたがり被害が出ました。

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■都市型被災の問題点・見えない被害
現場を走って見えた今回の地震の大きな特徴は、町中の被害が見えにくいことです。熊本地震や白馬村を襲った神城断層地震と比べ、地震自体の揺れの大きさが少なかったのか、幸いにも倒壊家屋などはわずかで、被害がよく分かる現場がありません。しかし注意して見ると、屋根瓦のズレや外壁の亀裂など一部損壊が多く見られます。このように過去の震災から比べると、「被害のインパクト」が少なく、ぱっと見ただけでは支援が必要な印象が薄い、というのが大きな問題点だと感じます。
また一部損壊判定は、国からの「被災者生活再建支援法」の適応範囲外になるため、住民自らの資金で生活再建が求められます。更に、築年数の古い家には一部損壊の被害が多く見られた一方で、比較的新しい家には外観からの被害は殆ど見られません。
新しい家で被害を免れた世帯と家が古いため一部損壊を受けた世帯、働き手のいる若い世帯と高齢者世帯、業者に復旧や応急手当を依頼できる世帯とそうでない世帯…
発災前からの生活格差が大きくなって現れ、今後生活再建の過程で更に拡大する恐れもあります。加えて被害の大きかった大阪北部地域は、大阪や京都まで1時間以内で移動できるベッドタウンとして機能しており、外部から移り住んだ層も多いため、地方に比べると地域のつながりが薄いようです。関係が希薄であれば近所での助け合いも起きにくく、格差が埋まらないばかりか、被害が埋もれてしまう危険性があります。
また素人が屋根に登って被害を確認するということは難しい上に大変危険なため、雨漏りがあって初めて被害に気がつくというケースもあります。発見が遅れれば、雨漏りによる素材の腐敗やカビの発生など、発災直後は一部損壊だったとしても結果的に半壊まで被害が進んだり、健康に被害を及ぼしてしまうこともあり、早期対策が必要です。しかし人口が密集している地域の広範囲に被害が及んでいるため、対応が追いついていないのが現状です。

前述の「インパクト」にはマイノリティとマジョリティの比率も関係すると考えています。100件のうち全壊60件の場合と100件のうち全壊5件の場合だと、前者は被災者がマジョリティとなります。
今回の大阪北部地震は、被災件数は多いものの全体としたらマイノリティに当てはまるのではないかと考えます。地震の被害を大阪府内にいても感じられない、地震への関心が薄れるのがとても早いという現象には、こういった点も関係しているのではないでしょうか。今後、更に関心が薄れ、被災から立ち上がれない人たちが世間から取り残されるような気がしています。

■大阪北部地震への支援方針
 困窮、独居、高齢者などの独自での復旧が厳しい方に対してこそ技術的な支援が必要と考え、茨木市と高槻市を中心に活動を始めました。支援仲間と協力し、プロボノ作業のコーディネートを行っています。また、高所作業は危険な作業が多くあり、一部のプロボノだけでは対応しきれないこと、少しでも早く効率的に作業を進める必要があることから、行政、社協、業者などの地元の方と連携を取っています。できるだけ地元の力で、寄せられたニーズに対して共同で作業を進められるような仕組みを作り、支援環境の整備をしています。

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これまでは、現場での調整(コーディネート)が主な支援活動でしたが、今回は行政や社協、支援者の間に立ち支援環境調整を行うという点では新しい試みです。しかし結の活動モットーの、長期的な展開を考え支援を行うという点には変わりなく、大阪の支援者をサポートし長期的な支援が可能になるような動きを続けていきます。


■ご寄付のお願い
上記取り組みに賛同いただける方は、ご寄付のご検討を宜しくお願いします。
皆様からお預かりした「お気持ち」は、その場所・その時期にふさわしい形で、必ず現地に届けさせていただきます!

【郵便局の口座をお持ちの方】
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名称 サイガイエヌジーオー ユイ ユイ

【郵便局以外の口座の方】
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075月/18

災害NGO結 2017年度活動報告/九州北部豪雨災害支援レポート

2017年度は熊本地震のコミュニティ支援に加え、「戦後最大規模」とも言われる平成29年7月九州北部豪雨の緊急支と、九州地域内を走り回った1年でした。様々なニーズや課題も色々ありましたが、沢山の方のお力を借りながら、無事に支援活動を続けることが出来ました。そんなこの1年の活動を年次レポート、九州北部豪雨支援に関しては災害支援中間レポートとしてまとめました。

2017年度年次レポート
九州北部豪雨災害支援中間レポート
朝倉市被害・支援状況マップ

現地で支援活動を行えたのも、様々な形でご支援いただいた皆さまのおかげです。現場に駆けつけてくださった方・寄付金など後方からご支援をいただいた方など、災害NGO結を支えてくださる皆さまに、この場をお借りして感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

今後も皆さまのお力を現場の支援に変え、各地が元気になるお手伝いを続けていきますので、引き続きご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

また、今回のレポートは、ご支援やご協力いただいた方でお所が分かる方にお送りさせていただいております。紙ベースでのレポートをご希望の方は、こちらから【お名前・ご住所・お電話番号】を明記の上ご連絡ください。

173月/18

あの日からはじまる写真展の報告

HPでも告知をいたしましたが、「あの日」からはじまる写真展を無事に開催することができました。
連日沢山の方にご来場いただき、期間中の来場者数は合計約900人にのぼりました。写真展というツールを通して、多くの方に改めて九州北部豪雨災害について考えていただける機会になったと思います。
来場者の内、甘木地域(市内でも被災の少なかった地域)からは40%弱、うきは市や久留米市などの近隣県からも20%弱など、普段被災地を目にしない様々な地域からご来場いただきました。

会場で実施したアンケートでは
「近所なのに何も知らなかった」
「これから何か関わっていきたい」
「今後の防災に役立てててほしい」
「他の地域でも開催してほしい」
などのご意見をいただきました。市内での被災への意識の差を少しでも埋めたい、今後起こる可能性が高い2次被害についての対策を考える機会になれば、という開催当初の狙いも少しは達成できたようです。そして地域や被災の度合いに関わらず、8ヶ月という時間がたった今、被災した朝倉市に向き合い、今後どのような支援が必要かを考える機会を提供できたと思います。
また、みなし仮設など被災後地元を離れている方にも沢山ご来場いただきました。涙を流しながら観覧される方、偶然元のご近所さんに再会して会話を楽しむ方、一枚一枚時間を書けて写真を眺められる方、それぞれが様々な写真展の使い方をされていました。しかしお話を聞くと、地域を離れてさみしいという声も沢山伺い、今後の課題となるコミュニティの維持・見守り支援の必要性を改めて感じました。

最後に、開催にあたり、写真提供やデータ整理、機材の貸出など様々な面で沢山の方にご協力をいただきました。この場をお借りして感謝申し上げます。皆さまのご尽力がなければ開催は出来ませんでした。本当にありがとうございました。

=実施概要====
■名  称   「あの日」からはじまる写真展
■開催日程  2018年3月5日(月)〜11日(日) 7日間
■開催時間  9:00〜20:00 (初日のみ10時から、最終日のみ19時まで)
■開催場所  ピーポート甘木2階美術品展示コーナー
■開催内容  写真とパネルの展示、RKB毎日放送特集の上映(視聴覚室にて)
■主  催  災害NGO結
■共  催  朝倉市
■協  力  朝倉市社会福祉協議会、朝倉市地域コミュニティ協議会、朝倉市立杷木中学校、朝倉市立松末小学校、麻生建築&デザイン専門学校、甘木・朝倉消防本部、西南学院大学、パーレンス小野屋、東林田Lover’s、福岡県立朝倉東高等学校、リバイブくまもと、Dragon Fly Service、JA筑前あさくら、JVOAD、Pop-up Commons準備委員会、RKB毎日放送
(敬称略、50音順にて表記)


=実施実績====

■期間中来場者数

*3月12日の来場者は、事前に期間内の観覧が厳しい方からの相談があり、特別に開場しました。

■募金額
会場に九州北部豪雨募金箱を設置し、募金を募りました。
期間中の募金額合計は、60,562円でした。募金は全て朝倉市へ提供しました。

 

■報告書の詳細はこちら

172月/18

写真展開催のお知らせ

ホームページでのご報告が遅くなりましたが
「あの日」からはじまる写真展〜あなたの一歩が未来の一歩〜、と題しまして、平成29年7月九州北部豪雨の写真展を開催いたします。

期間:2018年3月5日(月)〜11日(日)
時間:9時〜20時
会場:ピーポート甘木(福岡県朝倉市甘木198−1)
共催:朝倉市

地域の方のご協力も得て、発災直後の写真や動画なども展示の中に盛り込む予定です。発災から7ヶ月が経ち、世間では風化が始まっているとの見方もありますが、地域ではまだ被害と向き合っています。
あの日を振り返り、個人個人が改めて何が出来るのか、考える機会にしていただければ嬉しいです。
また、写真展を通じてデータを整理し、今後の防災・減災へ役立つオープンソースとする狙いもあります。

企画のイベントページに、準備の裏側なども投稿していきます。県内の大学生や地元の方などボランティアの方も交えて準備をしています。写真展の最新情報はこちらにアップしますので、ぜひチェックしてみてください。

011月/18

新年のご挨拶

新年のご挨拶

昨年は「平成29年7月九州北部豪雨」の緊急支援や「熊本地震」への支援活動を応援していただき、本当にありがとうございました。
2018年は、これまで関わった被災地の支援が、地元主体の支援活動に結び付くよう陰ながらサポートすると共に、災害NGO結の体制強化を意識して活動を進めてまいります。
まだまだ若輩者ですが、被災地を走り回り、課題を抽出し、自分たちは何が出来るか、どう資源を生かすのか、被災地の目線に合わせ災害NGO結らしく活動を行っていきたいと思います。
これからも「災害NGO結」を応援してもらえれば幸いです。
2018年もどうぞよろしくお願いいたします。

0512月/17

平成29年7月九州北部豪雨 緊急支援中間レポート3

9月と10月に緊急支援中間レポート12として、それぞれ朝倉市の現状を報告させていただきました。今回はそれに続き、発災5ヶ月経った朝倉での現状と課題等を報告させていただきます。

 

■活動報告

災害NGO結では発災直後から、緊急支援として、土砂・流木の撤去による家屋や家財の救出のため、重機やダンプの調整を行ってきました。7月5日から11月30日までに、2,433名が活動に参加し、重機501台、ダンプ401台が活動しました。詳細な活動地域は以下の通りです。
今後は災害NGO結に代わり、地元団体の【杷木復興支援ベース】が活動の調整を行います。*杷木復興支援ベースについては下記をご覧ください。

■朝倉のいま

◯形が変わり見えにくくなる避難
発災5ヶ月を前に、朝倉市内の避難所は全て閉所しました。住民は避難所から仮設住宅やみなし仮設などへ移り、それぞれ次のステップに進みましたが、形態は変われど避難生活に変わりはありません。【避難所】から出た人は【仮設住宅】に移る、というイメージが一般的なようですが、被災地ではそれに当てはまらない場合も多くあります。朝倉市でも、いわゆる建設型仮設に住む人は市内3箇所の合計で85世帯175人で、みなし仮設(民間借り上げ住宅)や公営住宅を含めた総数のわずか18%に過ぎません。また、みなし仮設の所在地も半数は市内ですが、半数が近隣の市町村になっているようです。建設型仮設住宅に比べ、所在地が分散しているため支援が行いにくいのがみなし仮設です。

*データは朝倉市から提供(2017年11月28日現在)

◯フェーズの移行
 発災から5カ月が経ち、外部から来た重機やテクニカルなボランティアの調整といった緊急期的な活動も落ち着き、地元団体が立ち上がり始める移行期へとフェーズの変化が見られます。緊急期後半で活動を共にするようになった地元(朝倉市近辺はもちろん筑後地方など福岡県内)の支援者たちを中心に、今後も継続して中長期的な支援活動が必要だという意識が生まれ始めた結果です。地元のメンバー中心の支援の仕組みとして、杷木復興支援ベースが誕生し、今後移行期として少しずつ知識と経験を持った外部団体から、長く被災地に寄り添える地元団体へと、支援活動の主軸が移行していく見込みです。

 

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■朝倉今後の課題

〇みなし仮設・在宅避難者への見守り、寄り添い
仮設住宅での見守り支援も重要ですが、見落とされがちな「みなし仮設」で生活を送る住民や、自宅の被災により生活する地域の環境が著しく変わった方への支援も必要です。どの被災地でも不安や孤独感を抱えながら生活をしている住民の方が少なからず存在します。年末年始が迫り、ただでさえ寒さが厳しくなり人恋しくなる時期、環境が大きく変わった地域の中で生活を続けなければならない方の不安感や孤独感は大きくなる一方です。特に高齢者や子どもたちのような自力で問題解決が困難な場合に、どうやって対処をしていくのかが更なる課題です。

〇存立が危ぶまれる集落に対するコミュニティ支援
朝倉市内では集落へ続く道路の寸断や水道・電気の生活ライフラインが経たれるなどの大きな被害を受けた地区がいくつかあります。何もかも全て土砂にのみこまれた地区もあれば、中には田畑(=仕事場)だけは無事だった地区もあります。
集落として再び機能するのか、
集落に戻れないのであればどこでコミュニティを再生させるのか、
元の場所は住居コミュニティとしての利用は出来なくても仕事場・趣味の場・生きがい作りの場として再生させることは出来ないのか…
景色が一変するような被害を受けた集落の方向性を示すことが、今後の地域を支える上で重要と考えています。支援者として地元の方々と多面的に関わり、コミュニティ再生支援の方法を探る必要があります。

〇農業の再生
激甚災害に指定されたことで、農地の現状復旧に国庫を使うことが可能になりました。しかし膨大な数の被害を行政が査定し、業者へ委託、復旧作業が実施されるまでにどれくらいの月日がかかるでしょうか。野菜やコメなど一年で作付けから収穫までを行う農家の再建は、土砂が流れ込んだ田畑・水路の復旧が終わった翌年から作付けが可能ですが、果樹園など収穫まで数十年もかかる農家の場合、農業再建までに長い時間がかかってしまいます。

〇生活困窮層の拡大
災害以前から厳しい生活を送っていた世帯などにとって、被災からの生活再建はさらに困難なものになりえます。被害家屋だけでなく仕事場(商店や農地)の再建も同時に進めねばならないケースもあります。仮設住宅やみなし仮設へ生活の場を移したものの、その後の生活再建が厳しく次のステップに進めない、という事態に陥る可能性もあります。そのような生活再建が難しい世帯にどう対応するのか、今後の大きな課題となると考えています。

 

■災害NGO結として

災害NGO結では、前述の通り、移行期として緊急支援から中長期支援へ移るフェーズの変わり目を、地元団体のアドバイザーとしてサポートしていきます。外部から地元へと支援活動の主軸が移行すると同時に、知識と経験の共有だけでなく、リソース(人・物・金)を地元へ結びつけるサポート、団体としての運営サポート等を一緒に活動する中で行っています。

 

■杷木復興支援ベース

地元福岡県から集まる支援者が中心となって運営行っている復興支援ベース。細く長くを念頭に息の長い支援を行っていきます。災害ボランティアセンターの縮小など、ボランティアの「受け皿」が少なくなる中で、それに代わり人が集まる場となるような場所としての機能も狙いの一つです。そして、今後出てくる問題や課題に、地元の力と今までの外部からの力を使い、細く長く柔軟に朝倉の復興に合わせて活動していく予定です。
杷木復興支援ベースについてはこちら

1310月/17

平成29年7月九州北部豪雨 緊急支援中間レポート2


9月の頭に緊急支援中間レポートとして、現地の状況や活動状況をお伝えしました。今回はそのレポートの続編として、現在判明している被害件数や、今までの活動件数について報告いたします。

【被災件数】
今回被災を受けた朝倉市は、旧朝倉郡甘木市・旧朝倉町・旧杷木町が平成18年に合併し誕生した、福岡県内で4番目に広い市です。そのうちの、旧杷木町と旧朝倉町、旧甘木市の高木地区等に被害が集中しました。

床下浸水から半壊(床上浸水)の件数は朝倉地域に次いで甘木地域が多いですが、大規模半壊以上の判定件数は杷木地域が突出しています。被害件数で見ても全体の4割が杷木地域のものであり、人的被害については7割以上が杷木地域の方でした。
朝倉市HP(平成29年7月5日からの大雨による災害対応・被害状況について)より

災害NGO結では、発災直後から緊急支援として、土砂・流木の撤去による家屋や家財の救出を行っています。7月5日から9月30日までに、1,746名が活動に参加し、重機372台、ダンプ338台が活動しました。詳細な活動地域は以下の通りです。

発災から3ヶ月、今までにない規模・範囲での被災に対して、既存の支援の枠を超え重機やダンプを現場へ調整してきました。多くの専門技術ボランティアの活動の甲斐あって、発災直後に比べて重機やダンプを必要とするニーズは落ち着いてきました。
▼今までの活動風景はこちら

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  • 被害状況の様子(災害NGO結のFacebook)→こちら
  • 緊急支援の様子(災害NGO結のFacebook)→こちら
  • 緊急支援中間レポート(二ヶ月目)→こちら

■今後の展望、課題

【農家支援】
発災直後は民家優先で支援活動を進めてきましたが、時間の経過・復旧が進むとともに、農家支援(仮の農道作り、流木撤去、収穫支援)のニーズへの対応も行っています。
2015年農林業センサス報告書(注1)によると、過去5年(2012〜2017)の間で朝倉市内の農業人口は減少の一途を辿っていることがわかります。今回の農地の被災により、今までの離農に拍車がかかる可能性があることが予想出来ます。
加えて、市内の農業人口の41%が農業による収入50万円以下の「小規模農家」ですが(注1)、被災した農地の復旧にかかる「工事費が40万円以上の場合は国の補助対象で、激甚災害指定を受けているため、農家の負担は数%の見通し。40万円未満の場合は、市が3割以内を補助する。」(8月24日付け西日本新聞、注2)とあるように、公的な支援が薄くなる可能性が高いのです。
朝倉市の特徴として、市街地から離れた地域に農地が多く、特に山間部に暮らす方々にとって、農業は産業である以上に生活の一部であり、欠かすことの出来ない役割を担っています。農地農道の復旧作業のお手伝いは、経済的な負担の軽減だけでなく、「農業のある暮らし」を取り戻すことで、気持ちを支えることにもつながっているのです。

【大規模半壊以下の支援】
また、10月5日付の西日本新聞の記事(注3)にあるように、日田市や東峰村と比べ、朝倉市は大規模半壊の被害件数が多く、費用負担の面から公費での解体が適応されない可能性が高いため、被災家屋の撤去費用が問題になることが予想されます。少しでも被災家屋の解体費用を抑えるために、今後家財出し等のニーズに応える必要があります。また、地区全体で大きな被害があり、集団移転を考えている場所でも、同様の問題が起こりうると考えています。
今後は、引き続き土砂や瓦礫の撤去へ専門的な技術を持つボランティアをマッチングすると共に、農家支援として農地の復旧作業のお手伝いやボランティアの受入調整などを行っていく予定です。
(注1)農林水産省「(2015年農林業センサス報告書)」
(注2)「豪雨農地復旧めど立たず 被害2000件、対応職員不足 朝倉市」西日本新聞(8月24日)
(注3)「九州豪雨3ヵ月、公費解体に格差 財源、被災数で住民明暗」西日本新聞(10月5日)

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