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0211月/19

発災から2週間 台風19号の支援活動状況

台風19号が各地で被害をもたらしてから、2週間が経過しました。

佐賀の豪雨災害や台風15号の千葉県への被害もおさまらぬ状態での広域被災は、支援現場にも混乱をきたしています。

災害NGO結では、初動調査の結果、まずは千曲川流域の堤防決壊箇所にほど近い長野県北部での支援調整活動を始めました。

りんごの果樹畑と住家が広がるこの地域は、13日未明に氾濫した川の水に飲み込まれました。濁流は家を、車を、畑を押し流し、水が引いたのはそこから約3日後でした。

現在この地域で大きな課題とされているのが災害廃棄物の問題です。被害の大きさやその他様々な事情により、搬出のスピードに撤去・処理が追いつかない現状があります。しっかりと作業工程を組み立てなければ、これがボトルネックとなり、ボランティアの人手はあっても効率的な作業が行えず、住民の方々の生活再建の阻害や心身の疲労をもたらすなど様々な影響が出てきかねません。こうした問題は、今までの水害の被災地でも発生してきたことです。ノウハウや知見を生かし、地元行政や社協がなるべくより良い選択肢をとれるよう、同じ目線に立ってアドバイスなどを行わせていただいています。

今回、特に心強いのは、国・県・市・社協・NPOが顔の見える関係性の中で、課題を共有しながら計画を立てて解決のための作業にあたれることです。件の災害廃棄物の撤去にあたっては、どの規模感を誰が対応するか?互いにどのように連動するか?などを話しあい、「景色を変えることで、住民の方の面持ちを変える」ことをテーマに「ONE NAGANO」というキャンペーンを行いました。現地の動きに寄り添う形で、頼りになる技術系ボランティアグループにも応援に入っていただき、10/26-27の週末には単純計算で合計500t近くの災害廃棄物を撤去することができました。

また、会議の場だけでなく、ツールの共有も連携促進につながっています。IT DARTの協力により独自開発したマッピングシステムを用いることで、被害状況が一覧化され、互いに地図の中で進捗を追うことができるようになりました。

これらの対応をもってしてなお、撤去すべき災害廃棄物はまだ搬出し切れていないと見込んでいます。家財の搬出が終われば、この後は大量の泥を床下から運び出す作業が待っています。この泥をどこでどのように処理するのかなど、対応が急がれている状況です。

都内で行われたJVOADの報告会では、どこの地域も人手が足りず、近く冬に危機感を募らせているという報告が上がっていました。

今後は、長野に軸足を置きながらも、宮城県丸森町にもスタッフを1名派遣し、各地の連携団体と情報を共有しながら、より広い視点での支援調整も視野に入れて活動を続けてまいります。

 

現地での活動を続けるための、支援金を募集しています。
温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

【ゆうちょ銀行の口座をお持ちの方】
 ゆうちょ銀行 記号14760 番号6772101
 名称 サイガイエヌジーオー ユイ ユイ

【ゆうちょ銀行の口座以外からの方】
 ゆうちょ銀行   店名 四七八(読み ヨンナナハチ) 店番 478
 普通貯金 
 口座番号 0677210

 

ボランティア募集について、現在調整中です。
活動をお考えの方は、こちらにて、予定日程/人数/などを明記の上お問い合わせください

 

1310月/19

台風19号の被害状況調査を始めています

台風19号によって、大きな被害が発生しています。
この台風の被害にあわれたみなさまに、お見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方に心からお悔やみ申し上げます。
まだ冠水している地域、停電している地域も多いようで、まずは一刻も早くみなさんの安心できる状態に落ち着くことを願っています。

11日〜12日は台風の進路を見ながら、15号被害の大きかった千葉県内で、台風対策のサポートなどを済ませて、関東エリアで情報収集と待機をしていました。
今日13日の朝から、栃木県内、昼過ぎから埼玉県内の被害状況の調査を始めています。明日14日以降も他の地域を調査する予定です。

残念ながら広範囲に広がってしまった被害の全容を掴むため
今回もJVOADOPENJAPANなど連携団体との情報の共有をしながら、今後の支援についての調査を進めます。


現在分かっているだけでも、複数の市町村にまたがった被害が出ています。各地での被害の規模や、地域の特性、現地までのアクセスなど支援者の集まり具合予測など
総合的に見ながら、支援の調整や情報発信をしていく予定です。

あと2ヶ月で年の瀬、朝晩の冷え込みだけでなく寒さが身に染みる時期になってきます。できるだけ早く復旧にたどり着けるよう、サポートしていきます。

 

度重なる自然災害に対して、できる限りのサポートをしています。
いただいたお気持ちは、最大限被災地へ還元していきます。
ご支援、よろしくお願いします。

【ゆうちょ銀行の口座をお持ちの方】
 ゆうちょ銀行 記号14760 番号6772101
 名称 サイガイエヌジーオー ユイ ユイ

【ゆうちょ銀行の口座以外からの方】
 ゆうちょ銀行   店名 四七八(読み ヨンナナハチ) 店番 478
 普通貯金 
 口座番号 0677210
1210月/19

九州北部豪雨−現場活動レポート〜10/11

8月29日から九州北部豪雨の被害があった佐賀県内で、9月18日から千葉県の台風15号被害のあった地域での活動を続けています。

佐賀は武雄市の民間で運営している、おもやいボランティアセンターにプロボノの派遣と運営支援をしています。

センターが9月7日に立ち上がったものの、ニーズの把握などが十分でない状況でした。立ち上げすぐには、訪問して被害状況を掴むことができていませんでした。しかし、ボランティアさんが活動に来てくれても、ニーズを把握できていなければ、派遣もできません。

そこで、9日から1週間、結へ来てくれて、訪問の経験が豊富なボランティアさんを担当として、広範囲で訪問を行いました。地図の整理と、地区の整理、一般のボランティアさんをチームにして、人数を増やして訪問体制を作りました。

1週間だけでは、全地域の訪問はできませんでしたが、流れができ、大半の訪問は終了、現在は気になるケースの点での訪問に切り替わっています。

また、今回の被害は浸水被害で、土砂災害の被害とは大きく異なります。 水が来て引いたため、家屋の構造への被害はほとんどなく、濡れた家財の撤去、清掃、消毒、乾燥、ができれば修復が始められ、解体をしなくても家屋の修繕で生活再建ができるケースがほとんどです。

しかし、床の剥がしや床下の消毒、壁剥がしなど、技術が必要な作業をできる人は多くありません。一般のボランティアさんならなおさら。

そこで、大工でもあるメンバーを臨時スタッフとして、おもやいボランティアセンターに派遣しています。作業の調整、活動をするのはもちろん、おもやいボランティアセンターなど地元支援者を中心に、長期的に活動できる人に対して、

・現地を見てどんな活動が必要か判断する方法
・床剥がし、床下の処理、壁はがし、それぞれの具体的な作業
・住民の方の不安を解消させる説明の仕方、
などのノウハウを提供しています。

今のうちに、地元支援者の対応できる範囲を広くできれば、それが長期的な支援につながると考えています。

そしてみなさんご存知の通り、従来にない大きさと勢力の台風19号が全国に影響をもたらしています。

おもやいボランティアセンターの運営が安定してきたこと、テクニカルニーズもまだまだありますが、把握件数のピークを過ぎたこと
などから、台風15号の被災地千葉か、台風19号の被害が出ればその被災エリアへの派遣を考えています。

状況を見ながら活動を調整し、また新たな動きがあれば、HPやFBでお知らせします。

299月/19

台風15号−現場調査レポート 9/17−9/21、9/26

9月17日から21日まで約4日間、千葉県内の台風被害があった地域を調査しました。千葉県全域での影響が報告される中、県内全体の被害状況が情報としてまとまっていないと感じました。

そのため、千葉での調査は、
全域での被害状況の把握、特に屋根被害はもちろん、家屋に被害を受けた人の生活状況、今後必要な支援を把握したいと考えました。

また、屋根の被害について「ボランティアがブルーシートをかけて対応する」という手段に頼っている面があります。住民などが転落死している事例も出ており、そもそもボランティアに頼むべき作業なのか、という点で疑問を持ちます。そこで、できるだけ安全に屋根の被害に対応できるか、できるだけボランティアじゃない人が対応できないか、という提案と具体的な体制づくりができないかと現地入りしました。

現地の様子

鋸南町・館山市・南房総市・鴨川市など、千葉県南部の地域での被害が目立ちました。全壊や半壊といった大規模な被害は南部に集中しています。全体に被害件数が多いのも南部で一部損壊の数も相当な件数です。県中部でも一部損壊が置くあり、北部にも及びます。特に鋸南町では、町の家屋6〜7割が被害を受けています。町が全体的に被害を受けてしまい、今後どれくらい細やかな対応ができるのかを見守る必要がありそうです。

また、今回は家屋被害だけではなく、農業、漁業など第一次産業を中心に産業被害も出ています。ある試算では、東日本大震災の当時よりも被害額が大きくなっているという。家屋の再建に必要な資金を用意するにも、仕事場も被災している、そんなケースも多くありそうです。そうなると、生活再建にも遅れが生じるだけでなく、経済的に厳しい状況に陥る方も増えてしまうでしょう。

そして、なんといっても今回特筆すべきは、屋根の被害への対応です。膨大な数の被害件数にできるだけ対応しようと、熊本地震や大阪北部地震など各地で屋根の応急手当をしてきた複数の団体が、千葉で活動を始めています。しかし、対応が必要な件数が多く、そもそもその活動に必要な技術が高いことなどから、「ボランティア」の活動の域を出ていると感じています。

このため、できるだけ既存の組織や体制で、応急手当ができるように、消防・自衛隊・業者に向けて応急手当についての講習をしています。耐久性の高い資材について、応急手当について、安全面の確保などが主な内容です。実際に、経験のある支援団体からは、作業でよく使うような安全靴から、滑りにくい足袋へと足元の装備を変えるようにアドバイスが入ったりしています。

一方で、各地で様々な支援団体が活動をしています。経験のある団体で、安全を確保するためのガイドラインを共有し、調査で訪問した際は、そのガイドラインを他の団体へ共有しました。

 

今後の課題

・雨漏りのまま、在宅避難をしている人も多い。一部損壊の被害でも、今度雨漏りによる家屋や家財の傷みが進行したり、カビの発生で健康被害に発展する可能性もある。寒さ対策なども必要になるが、一部損壊の被害にはほとんど補助制度が使えないため、基本的には自費での再建が必要になってしまう。

・ブルーシートでの応急手当は、所詮応急手当でしかなく、再建には本修理が必要になる。しかし、本職の瓦職人が少ないため、本修理まで数ヶ月〜半年以上待たなければいけないケースもある。その間の期間、一度張ったブルーシートだけでは対応できず、ブルーシートの劣化に伴い張替えが何度も必要になってしまう。

・屋根上ニーズに対応している団体が、ほとんど県外からの外部支援団体。屋根の下の作業に関しても、外部からの支援が多く、地元支援者の姿が少ない。今後、継続的な支援のためには地元支援者/団体の基盤整備が必要になる。
また、現地に入っている団体同士の連携を取り持ったり、活動のコーディネートをできる人がいない。直接支援者たちのバランスを調整する人が必要。

・そもそも、屋根の案件にしても、倒木の処理にしても、件数が多すぎることと、一つひとつの案件の危険度がとても高い。本来ボランティアでやるべきことなのか、もっと安全に作業できる人が担当できるような仕組みづくりが必要ではないかと考える。

・南房総市が、広域で合併してできた市町村でエリアが広い。そのため、市内の被害状況を把握することがとても難しくなりそう。

・家屋内の片付けは、社協のボランティアセンターで一般ボランティアが、屋根上ニーズに関しては、NPOなどプロボノが、という2種類のボランティアが動いている。件数の割合では、屋根上ニーズが圧倒的に多いため、社協のボランティアセンターが先に閉鎖する可能性が高い。閉鎖後は、資機材やニーズ、人のやり取りで連携が難しくなる。

199月/19

8月九州北部豪雨ボランティア募集を開始します@佐賀

豪雨の被害があった佐賀県内の広い地域で被害が発生しました。複数の市町村またがった被害件数は4,800件以上にのぼります。今回は主に土砂災害や河川の決壊による浸水ではないため、ゆるやかに水が迫って浸水し静かに水が引いていったような状況だったようです。土砂や泥の流入は少なく、家屋の損壊もほとんど見られません。清掃・乾燥・消毒をすれば再建できる見込みが大きい一方で、罹災証明の判定が厳しくなる可能性があります。例えば、半壊に至らない被害と認定されてしまうと、支援制度などの保障はほとんど受けられず、ほぼ自力再建が求められます。

今回、災害NGO結では、武雄市で動き出した民間ボランティアセンターの運営を支援しています。武雄市災害ボランティアセンターの役割を補完するような形で、地元の方が中心になって運営している発展途上のセンターです。できるだけ家屋の再建を望む人、家屋をどうするのか迷っている人のお手伝いをしたいと考えています。

復旧に必要なことは、カビなどの発生を防ぐこと。床上げや床下の泥撤去、消毒などの作業です。一つひとつは難しくない作業ですが、一定の知識と経験が必要です。このため、毎日日替わりで来るボランティアさんにはお願いできないことも多くあります。

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以上から、遅ればせながら佐賀でのボランティア募集を始めます。
福岡や熊本から比較的気軽に来られる距離の佐賀。
みなさんのご参加をお待ちしています。

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【活動内容】 
・家屋・住居周りの片付け作業 
・プロボノ活動の調整支援 
・ボランティアセンターの運営支援 
・被災地域での訪問活動 
※活動内容は現地状況に応じて結スタッフが決定します。

【活動場所】 
佐賀県武雄市、大町町など

【募集期間(暫定)】 
9月18日~ 
※期間は予告なく変更する可能性があります。

【応募要件】 
・18歳以上(18歳未満は保護者の同伴が必要です。まずはご相談ください) 
・現地到着までにボランティア保険(天災タイプ)に加入している方 
※「ボランティア保険」は、最寄りの社会福祉協議会の窓口にて登録できます。 
※重機作業・高所作業をされる中で起こった事故に対し、災害ボランティア保険がおりない場合があります。 
・現地での活動・生活に必要な衣類や日用品を準備できる方。 
・共同生活・団体行動に抵抗がない方 
・被災地の状況に合わせて、柔軟に動ける方

【持ち物】 
・健康保険被保険者証…病院にかかる際に必要です 
・ボランティア保険加入証明書…コピー可 
・作業着(原則長袖長ズボン) 
・雨具・長靴(鉄板インソール) 
・各自必要な着替えや日用品 
・食料 
・運転できる方は免許証コピー

【現地での滞在環境】 
宿泊可能な場所があります。詳細はお問い合わせください。

【活動の際の注意事項】 
・活動は基本的に8時〜17時 です。外作業に関しては、天候次第では中止の可能性もあります。 
・災害NGO結という「団体」のボランティアとして参加していることを忘れないでください。 
①活動時間中は一人で行動しないでください。 
②活動に関して自己判断でニーズを受けることのないようにお願いします。 
・貴重品の管理はご自身でお願いします。 
・活動を通じた金銭のやり取りは絶対にしないでください。 
・怪我や事故やトラブルがあった場合は速やかに事務局まで報告してください。 
・体調管理と十分な水分補給を心がけてください。

最後に、当団体を通じたボランティアに参加されるにあたって、私たちが心がけていること、大切にしていることを以下にお伝えします。 
・「支援者」として活動することを意識し、被災地・被災者のためになる選択をする。 
・全ての作業は、住民の方の復興を支えるため・寄り添うための手段。臨機応変に活動する。 
・個人ができることは限られる。長期的な視点で復興を考え、無理な活動やできない約束はしない。 
・スタッフも、ボランティアも団体の枠組みの中で一緒に活動する仲間。 
互いにコミュニケーションをとりながら、一丸となって復興支援にあたる。 
活動に参加される方にもぜひ同じ気持ちで活動に臨んで頂けますと幸いです。

応募はこちらから

現地の最新情報はこちらをご参照ください。
https://www.facebook.com/ngoyui/

189月/19

千葉県にて台風15号被害の調査を始めました

まずは犠牲になられた方に心からお悔やみ申し上げます。また、被害にあわれた方にお見舞い申し上げます。そして、今もなお復旧が遅れている地域など、今後の見通しが立たないと不安に思っていらっしゃる方たちが少しでも早く安心できるような支援体制が整うようにと願っています。

今回の件について、発信が遅れていまして大変申し訳ありません。
台風上陸前から、動きには注目し、その後の被害状況、支援団体の動向を注視していました。
我々災害NGO結としては、佐賀で緊急支援の最中にあった点や、メンバーの配置などの状況、東京のお隣の千葉での災害ということで、当初は佐賀から駆けつける必要がないのではと考えていました。

しかし、当初の予想より遥かに復旧が遅れていること、全体的な支援が足りていないことなどから、千葉での状況把握を始めました。
代表前原が昨日17日に佐賀から千葉入りをし、現地で活動を始めている仲間たちと情報交換、18日から現地の調査を始めています。

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しかし、佐賀県内でのテクニカルニーズの調整や、武雄市内でのおもやいボランティアセンターの運営支援など、まだサポートが必要な状況です。そのため佐賀にいるメンバーの動きを調整しながら、佐賀でも活動を続けます。

今後も千葉や佐賀の状況は、FacebookTwitterで発信していきます。
佐賀でのボランティア募集も始める予定です。募集についてはこちら
千葉も状況によっては何らかの募集を開始するかもしれません。
今後の情報をお待ち下さい。

139月/19

九州北部豪雨−現場活動レポート9/8−9/12

8日の日曜日から、また佐賀県内での活動を再開しました。
大町町では、テクニカルネットワークを中心にボランティアの受け入れや現場への送り出しが進んでいる一方、武雄市では、災害ボランティアセンターの役割を補助する形で民間ボランティアセンターのおもやいボランティアセンターが立ち上がりました。

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災害NGO結では、8日から武雄市で立ち上がったおもやいボランティアセンターの運営のサポートをしています。
地元の有志と、外部から支援に入っているNPOなどでどうにか走り出したため、まだ運営体制が盤石とは言い難い状況です。

土日のボランティア受け入れは乗り切りましたが、この次の三連休の受け入れ体制を作る必要があります。9日からボランティアで来てくれたメンバー2名を中心に、まだ状況が把握できていない地域を訪問して、ニーズ調査をしています。

また、浸水被害のため、各地域で床剥がし、床下の土砂撤去、壁剥がし、消毒、などの技術支援が必要です。そもそも復旧作業にはどんな手順が必要なのか、どんなポイントに気をつけたら良いのかを伝えるために、テクニカルネットワークが中心となって、地元の方や支援者に向けて各地で講習会を始めています。

地元の方が多く顔を出している民間ボランティアセンター、今後も武雄市内での支援の中心になっていくと見ています。
結としては、このセンターの体制支援をして、2年後にもコミュニティ支援が可能なような流れを作れたらと考えています。そのために、訪問調査人員の確保や、サロン調整など、運営のためのサポートを続ける予定です。

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8月29日の活動レポート
8月30日の活動レポート
8月31日の活動レポート
9月1日の活動レポート
9月2日−5日の活動レポート

139月/19

九州北部豪雨−現場活動レポート9/2-9/5

色々な関係団体などとの協議の結果、大町町にテクニカルネットワークの活動拠点を設けることになりました。大町町災害ボランティアセンターのサテライトの役割を担いながら、市町村域を超えたエリアで、技術的な支援が必要なニーズに対応します。

このテクニカルネットワークは、今までの災害地で一緒に活動したことがある団体と構成し、災害NGO結としては、このチームの活動調整サポートや全体の運営支援をします。

4日には、関係する団体で話し合いの場を設け、ネットワークとしての連携や団体としての活動方針などを確認しました。

 

まちの様子

大町は浸水位が上下しながらも、3日あたりから水かさが減り、ようやく作業に入れるお宅もでてきました。それまで水位の関係でボランティアを送れなかったあるお家では、濡れた家財や家屋から匂いやカビが発生していました。4日からテクニカルチームとボランティアセンターのボランティアさんで協力し、家財の搬出や掃除をはじめることができました。

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ボランティアの送り出しと並行して、大町町で訪問活動もしました。「水害にあったときに必要なこと」の勉強会のチラシ配布と同時に、住民の方の生活の様子や、復旧作業へのアドバイスなどをしながら地域をまわりました。

大町でずっと浸水していたエリアだけに関わらず、冠水時間の少なかったエリアでもカビが発生しています。

8月29日の活動レポート
8月30日の活動レポート
8月31日の活動レポート
9月1日の活動レポート
9月2日−5日の活動レポート

029月/19

九州北部豪雨−現場活動レポート9/1

大町町の順天堂病院付近、一番浸水が長引いている地区に、今日からボランティアセンターからの派遣が始まりました。
NPOの連合チームとして、その派遣をサポートするため、関係団体と一緒にサテライト運営のお手伝いをさせていただきました。

派遣/受け入れ初日に加えて、サテライトとする地域の公民館の整備から。
腰の高さまで被災した公民館で、物品の仕分けをしながらスペースを作り現地でマッチングできる状態を作りました。

しかし、31日から活動が始まったボランティアセンターへの認知度があまり高くないこと、初めての週末でそれぞれのお家には親戚や同僚が沢山お手伝いに来てくれたことなどで、ニーズが上がりにくい状況でした。
それでも沢山のボランティアさんに現場へ行ってもらい、家財出しが進みました。
ボランティアが入っている如何に関わらず、大量の災害ゴミが搬出されていて、次はまたその処理が問題になります。

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ボランティアさんの送迎で現地を歩くと、まだまだ冠水した場所も目に付きます。
自宅に行くためには、まだどうやっても水に足をつけなければいけないお家もありました。そして、プカプカ浮かぶ白い吸着シート。

大勢の人員が投入されて油の除去が行われていますが、やはりその場に住む方は、不安な思いで見ていらっしゃいます。
また水道、電気は復旧しているところが多く、下水も汲み取り式がメインの地域のため、トイレ・風呂・キッチンがどうにか使えるお家もありました。そのため、避難所ではなく2階で生活されるいわゆる在宅避難者もいらっしゃいました。お家を訪問してお話を聞く度に、色んな課題を突きつけられる状況ですが、ちょっとでも不安材料が減るように、サポートを続ける予定です。

8月29日の活動レポート
8月30日の活動レポート
8月31日の活動レポート

019月/19

九州北部豪雨−現場調査レポート8/31

8月最後の31日。同時に、水が来てから初めての週末です。
朝から福岡市内で開催された、福岡県情報共有会議に出席しました。
福岡県内の支援団体が中心に集まりました。各地の被害状況の共有や、今後の対応について話し合いました。
2017年の朝倉市の土砂災害の印象が強いのか、今回の水害の復旧も、土砂の撤去が必要なのかと思っていた方もいらっしゃり、現場の状況のすり合わせができました。

 

31日から災害ボランティアセンターの活動が始まった地域もいくつかありました。
大町町でもボランティアが家財の搬出などを手伝い、復旧作業が進みました。
自衛隊などの協力もあり、大量の災害ゴミに、道が塞がれてしまうのではという懸念も回避できていました。
しかし、いまだにボタ山の斜面崩落が進んでいて、夕方には一部地域に避難指示が出されてしまいました。30日に一旦少なくなった避難者が戻ってきて、少し混乱していました。

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自衛隊の仮設風呂が設置されたり、ダンボールベッドやマットが導入されたりし、生活環境が改善されているものの、人数が増えたことで避難所のキャパオーバーなど全体的に気になります。
水害の復旧に加えて、油の流出への対応(農業などへの影響も含めて)、斜面の崩落、以前からの地域性などの問題。もともと小さな行政単位の町には、少し重たすぎる課題量かもしれないと考えています。
その点を踏まえた多角的な支援を心がける必要がありそうです。

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夜は、また佐賀市内で佐賀県で活動するNPO等が集まる会議に出席してきました。
各地の被災状況、支援の状況などを確認し、粗方の被害規模が把握できたと考えます。
今回の被害規模は、佐賀県・福岡県、合計で床上浸水1,000軒に満たないでしょう。
一部土砂が崩れた、油の対応がありますが、基本的には一番シンプルな浸水被害で泥も少ない傾向が強い。
土砂がないので人海戦術は必要なく、全国規模での一般ボランティアの募集の必要性は低いです。ただ、床剥がし、床下の対応、壁の対応など大工プロボノに関しては、多すぎることはなく、全国に声をかけるべきでしょう。複数の隣接する市町村が被災しているので、行政単位に関わらず調整するような柔軟な動きが求められかす。
また、外部からのプロボノ支援は長期的に活動を望めるものではないため、早い段階でノウハウを地元に移行し、活動・調整共に九州の組織やネットワークが担えるようになることが最も良いと考えています。

以上の見立てをもって、JVOADと連携した先遣チームの一区切りとします。
1日からは、一度佐賀県内のボランティアセンターの動向を確認しつつ、プロボノ活動調整サポートなどを実施する予定です。

 

8月29日の活動レポート
8月30日の活動レポート