九州北部豪雨−現場調査レポート8/31

8月最後の31日。同時に、水が来てから初めての週末です。
朝から福岡市内で開催された、福岡県情報共有会議に出席しました。
福岡県内の支援団体が中心に集まりました。各地の被害状況の共有や、今後の対応について話し合いました。
2017年の朝倉市の土砂災害の印象が強いのか、今回の水害の復旧も、土砂の撤去が必要なのかと思っていた方もいらっしゃり、現場の状況のすり合わせができました。

 

31日から災害ボランティアセンターの活動が始まった地域もいくつかありました。
大町町でもボランティアが家財の搬出などを手伝い、復旧作業が進みました。
自衛隊などの協力もあり、大量の災害ゴミに、道が塞がれてしまうのではという懸念も回避できていました。
しかし、いまだにボタ山の斜面崩落が進んでいて、夕方には一部地域に避難指示が出されてしまいました。30日に一旦少なくなった避難者が戻ってきて、少し混乱していました。

スライドショーには JavaScript が必要です。

自衛隊の仮設風呂が設置されたり、ダンボールベッドやマットが導入されたりし、生活環境が改善されているものの、人数が増えたことで避難所のキャパオーバーなど全体的に気になります。
水害の復旧に加えて、油の流出への対応(農業などへの影響も含めて)、斜面の崩落、以前からの地域性などの問題。もともと小さな行政単位の町には、少し重たすぎる課題量かもしれないと考えています。
その点を踏まえた多角的な支援を心がける必要がありそうです。

スライドショーには JavaScript が必要です。

夜は、また佐賀市内で佐賀県で活動するNPO等が集まる会議に出席してきました。
各地の被災状況、支援の状況などを確認し、粗方の被害規模が把握できたと考えます。
今回の被害規模は、佐賀県・福岡県、合計で床上浸水1,000軒に満たないでしょう。
一部土砂が崩れた、油の対応がありますが、基本的には一番シンプルな浸水被害で泥も少ない傾向が強い。
土砂がないので人海戦術は必要なく、全国規模での一般ボランティアの募集の必要性は低いです。ただ、床剥がし、床下の対応、壁の対応など大工プロボノに関しては、多すぎることはなく、全国に声をかけるべきでしょう。複数の隣接する市町村が被災しているので、行政単位に関わらず調整するような柔軟な動きが求められかす。
また、外部からのプロボノ支援は長期的に活動を望めるものではないため、早い段階でノウハウを地元に移行し、活動・調整共に九州の組織やネットワークが担えるようになることが最も良いと考えています。

以上の見立てをもって、JVOADと連携した先遣チームの一区切りとします。
1日からは、一度佐賀県内のボランティアセンターの動向を確認しつつ、プロボノ活動調整サポートなどを実施する予定です。

 

8月29日の活動レポート
8月30日の活動レポート